【ガーデニング】育てて楽しい多年草ハーブ【アロエ・ベラ】の栽培方法と活用アイデア2選
「ハーブは暮らしに役立ててこそ、楽しい!」と話すのは、長年にわたってハーブを育て、その利用法を研究してきた桐原春子さん。本連載では、毎回1種類のハーブを取り上げ、栽培方法や活用方法、歴史などを教えていただきます。今回は【アロエ・ベラ】です。
▼本連載の他、桐原春子さんの記事は▼桐原春子さんの育てて楽しむハーブ生活
欧米ではこちらが主流【アロエ・ベラ】
アロエというと濃い緑色のキダチアロエを思い浮かべる人が多いようです。 多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。
でも、ハーブの世界ではベラ種が古くから知られてきました。新しい視点でアロエを見直してみましょう。
科名/ツルボラン科
性質/多年草
草丈/30~200㎝
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疲れやすい、手指がこわばる、汗をかきやすい……。これまで経験したことのない体調不良に戸惑う時期ですが、この時期の不調は「これって更年期?それとも単なる老化?」と判断がつきにくいものも多く、どう対処すればいいのか不安を抱える人も多数。
詳細はコチラ薬用、食用、美容に幅広く利用
アロエ・ベラとはやや聞き慣れない名前かもしれませんが、「ベラには“真正”とか“正統”という意味があります。ベラ種は葉は美しい灰緑色ですが、栽培条件により緑が強いものや、葉に斑点が入るものもあり、欧米ではこれが主流です」と桐原春子さんは言います。
葉は肉厚で、表皮をはぐと中は透明なゼリー状の組織になっていて、これを薬用や食用に、また葉の表皮も下剤などに利用されています。
「クレオパトラはゼリー質を肌に塗って日焼けを防ぎ、美しい肌を保ったそうですし、紀元1世紀の書物には目薬、傷薬、駆虫剤、緩下剤などの利用法があると記されています」
現在でも便秘改善、老化予防、胃酸過多が原因の胃炎などに効果があるとされます。桐原さんは、小さなやけどをした際にゼリー質を患部にのせ、包帯で留めて手当てしたり、化粧水を作ったこともあるそう。
「ゼリー質を、刺し身のようにしょうゆにつけて食べたり、ヨーグルトに加えたりもします。口中に広がるねばねばが特徴です」
その他、サラダや冷たいスープに加えるといった使い方もできます。
冬の寒さからゼリー質を守る
アロエ・ベラを栽培する際は、一般の園芸用培養土 培養土とは、植物を育てるために使う土のことです。数種類の土がブレンドされた市販の培養土は、通気性、保水性、排水性、養分のバランスがよく、初心者でも失敗なく植物を育てられます。植物の種類(花、野菜、多肉植物など)ごとに専用の培養土も市販されています。 株分けとは、植物の株を分割して増やす繁殖方法の一つで、多年草によく用いられます。根元から芽がふえた部分を切り分け、別々に植えつけて育てます。古くなった株を切り分け、株を若返らす目的でも行われます。
「アロエ・ベラは水分の多いゼリー質を多く含むため、気温が低いと凍ってしまいます。温暖地であれば緩衝用のプチプチシートなどで鉢ごとくるみ、風の当たらない軒下で管理してもよいでしょう。繁殖は株分け
観賞価値の高い多肉植物
スタイリッシュなフォルムが印象的なアロエ・ベラを鉢に植え、明るい窓辺に置きました。多肉植物 多肉植物とは、乾燥地帯に適応するため、葉や茎、根に水分を貯蔵する組織をもつ植物の総称です。アロエ、エケベリアなどが代表的です。ぷっくりとした独特の形状や多様な色彩が特徴で、室内外の観賞用として人気があります。
夏には、90㎝ほどに伸びた花径の先に黄色やオレンジ色の花を穂(すい)状に咲かせます。