【ダイニングキッチン前編】フォロワー約6万人。賃貸物件で小さい暮らしを楽しむcata_coto_(カタコト)さんのインテリアのコツ
日々の片言をインスタグラムに綴り、人気を集めているcata_coto_(カタコト)さんは、団地暮らし25年の主婦です。転勤が多く、この25年の間になんと12回も引っ越しを! おかげで賃貸物件の限られたスペースで、心地よく暮らすノウハウが身につきました。「小さい暮らし」ならではのインテリアのコツを教えもらいましょう。【ダイニングキッチン前編】です。
決まった間取り・狭さを快適にする「すっきり」の心がけ
転勤が多い夫の仕事に合わせて、結婚して以来25年間ずっと団地で暮らしてきました。現在の家は築40年。ダイニングキッチンと和室が3間ある3DKの間取りで、歴代の家の中でも広いほう。過去にはキッチンが4畳半しかない間取りで家族4人が肩を寄せ合って暮らしたこともあり、狭さ攻略についての知恵が身につきました。ポイントは3つです。
1 大きな家具を置かないこと
これは引っ越しが多いことも関係しているのですが、どうしても物量が多くなってしまうキッチの収納には小棚や小引き出しを活用しています。
2 極力ストックをもたないこと
台所用品のストックは引き出しのひと棚分だけ、日用品のストックはかごひとつ分といったふうに場所を決めて、そこにおさまるぶんだけに。
3 ものを定期的に見直すこと
わが家では洋服は衣替えの時期、食器は月一度の不燃ゴミの前日など、時期を決めて行うようにしています。もちろん、まだ使えそうなものは人に譲ったり、リサイクルに出したり、本は図書館に寄付したりもします。
このように「すっきり」を心がけると、狭い家でも心地いい空間に。狭さはコンパクトで暮らしやすいし、古さはレトロで味があります。どこで暮らしても肝心なのは、現状を受け止めて楽しく暮らすことかなと思います。
日々をつなぐ陽だまりの台所
ベランダに続く南向きの窓から、気持ちのいい日ざしが入るダイニングキッチン。窓の先には河原が広がっていて、目の前に建物も迫っていないので、カーテンは薄手の布をクリップで挟んだだけの簡易的なものに。
おかげで日中はずっと明るく、刻々と形を変える床の影もインテリアの一部として楽しんでいます。
日ざしが気持ちいいのか植物もすくすく育ちます。写真右はハート形の葉っぱのハートカズラ、左は四つ葉のザミア。
使い勝手も考えて、キッチン用品は吊るし収納にしていますが、それがわが家らしい空気感を醸し出してくれているようです。
やわからいオフホワイトの造作に天然素材のキッチン用品がベストマッチ。もう少し作業スペースが広ければなぁと思いますが、この形にすっかり慣れてしまいました。
お茶コーナー
私が留守をしているときに、家族が探しまわらなくていいようにお茶グッズをひとまとめに。
ワゴンの上段にケトルをはじめお湯を注ぐ道具と茶葉やコースター、マグカップを。
下段にハチミツなどの甘味を。「ステルトン」のブレッドボックスには、お菓子とパンが。お菓子はこのボックスに入るだけと決めて買いすぎ防止に努めています。
シンク上のオープンシェルフ
ごはん釜やケトル、カッティングボードなど頻繁に使うものと、風通しのいいところに置いておきたい木の器類はオープンラックに。
茶こしやブラシは吊るして収納。スポンジを挟んで、右は流しを掃除するブラシ。左は鍋を洗うブラシ。天然素材を選べば出しっぱなしでも絵になります。
冷蔵庫の右型
冷蔵庫の側面もマグネットを使って有効活用。
お茶コーナーの背面にもなっている右側には、茶こしやコーヒーミル用のブラシ、ポットマットなどのドリンク関連のアイテムとティッシュやカレンダーなどの日用品を。家族4人の顔型マグネットは人気作家、ufu.さん作。
冷蔵庫の左型
シンクに面した左側には調理器具を。収納が少ないので、日々使いながら使い勝手のよい配置を考えています。
今、ここに吊るしているのは、ハサミ、タイマー、フライ返し、大小のお玉、アルミの水きり、穴あきお玉、ピーラー、小さじ、薬味おろし、計量カップ、クロスの12点。
収納を制するものがインテリアを制す!
すっきり暮らしたいけれどミニマリストではなく、ものも好き。となると収納をいかに工夫するかが腕の見せどころとなります。収納とインテリアを分けて考えるのではなく、むしろ収納イコールインテリア。飾ること、おさめることをバランスよく行うことで、心地いい空間ができ上がるのではないかと思います。
きっちりしすぎていても息苦しいし、雑多すぎても落ち着かない。極端すぎない心地いいバランスを探りながら、たどり着いた空間が今のわが家の形です。
気をつけているのは以下の4つ。
1 見せる収納は色み、素材、用途などで分けること。
2 取り出しのステップの少ない収納をすること。
3 種類、用途でコーナーをつくること。
4 家族のだれもが使いやすいように、ものの住所を決めること。
そしてインテリアの主導権が私にあるからこそ、家族にも喜んでもらえる空間づくりを心がけています。
シンク上の棚
台がないと手が届かないので使用頻度の低いものを。
①「無印良品」のやわらかポリエチレンケースの中にはお菓子の型、ふだん使わない食器、保存容器や瓶が入っています。
②泡立て器、ホットプレートなどたまに使う調理家具などを。
シンク下の引き出し
使い勝手を考えて、種類や用途別に整理を。収納物は上の段から順に以下のとおり。
③使用中のラップとカトラリー、箸置き。
④お弁当箱、スープジャー、おかずカップ小、「ハリオ」のガラスの保存容器。
⑤マッコリカップ、ボウル、レモン絞り器、保存容器、おかずカップ大。
⑥クッキングシート、保存袋、ゴミ袋、ストックのラップと洗剤。
シンク下の棚
⑦シンク下の棚
・包丁や鍋、フライパン、ボウルがわりのマッコリカップのほか、大皿やトレイ、鍋敷きと掃除グッズも収納。
・扉に引っ掛けたラックには、封を閉じる器具を。マスキングテープはおむすびを包んだラップをとめたり、ラベルに。
ガス台下の棚
⑧ガス台下の棚
・調味料や食材と冷蔵庫側面におさまりきらなかった調理器具を収納。トレイごとになるべく高さをそろえて、奥まで見渡しやすいようにしています。
・もともと瓶入りの香辛料は「無印良品」のステンレスバスケットに入れて扉に引っ掛けて。
・袋のままだと埋もれてしまっていつまでたっても使いきれないので、香辛料は瓶に入れ替えて手前に。
・左の扉の手前の袋の中はふりかけ。古いものは前に、がルール。
※この記事は『「小さい暮らし」の日々のピース』cata_coto_(カタコト)著(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
「小さい暮らし」の日々のピース
cata_coto_著
主婦の友社刊
フォロワー6万人以上の人気インスタグラマー、 cata_coto_(カタコト)さんの初著書です。 団地住まいの「小さい暮らし」ならではのインテリアのコツや、 「小さい暮らし」を楽しむ家事やもの選び、趣味について綴った一冊。