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「オールイン 運命の愛」を久々に一気見。イ・ビョンホンの回し蹴りの美しさに浸る。1〜9話レビュー【韓国ドラマ】

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marumi

ハン・ジミンもチン・グも『オールイン』がドラマデビューだというから、その素質を見抜いた製作スタッフの眼力に拍手。もう一人、イナの叔父が働くナイトクラブのダンサーとして端役で登場するソ・ジヘ。2019年の大ヒットドラマ『愛の不時着』で主役の朝鮮人民軍将校(ヒョンビン)の婚約者ソ・ダンを演じて日本でもおなじみに。見事に成長した俳優の原点を発見できるのも、久しぶりに見返す楽しみだ。

それにしても序盤は、イナを演じるイ・ビョンホンの殴り合いのシーンが多い。しかも、テコンドー経験者ならではの回し蹴りは芸術的に美しく、相手を一撃で倒す。初見当時は、揉め事をすべてケンカで解決する短絡さがどうにも苦手だったけれど、生身の体を張ったアクションシーンの完成度には目を見張る。月並みな言い方をすれば、イ・ビョンホンのたたずまいからは“男の色気”がダダ洩れしているのだ。渋い!

その一方で、たとえばカジノで働くスヨンと保安室のモニターを通してアイコンタクトでイチャイチャするイナ。このときのイ・ビョンホンが、うれしさをこらえきれずに浮かべるニヤけ顔が、「デレデレするのもいい加減にせぃ!」と、お説教したくなるほどチャーミング。可愛い!

渋さと可愛さをふり幅大きく演じ分けるイ・ビョンホンは、正真正銘の“人たらし”。「ビョン様」と呼ばれ、日本の多くの女性たちの心をときめかせた理由が納得できる。

6話。スヨンが身を寄せていた済州島・ソップチコジの修道院を訪ね、海が見渡せる丘に腰を下ろしたイナとスヨン。「いい所だな。金を貯めて、土地を買って、家でも建てるかな。ひと部屋やろうか?」「家なんか無理よ。いい年してケンカばかり。お金を作れるの?」「建てたら一緒に住んでくれるか?」「それはその時、考える」—— まるでスヨンへのプロポーズのような2人のやりとり。心に残るこのセリフが、中盤、終盤でも何度か登場する。冒頭のイナの独白の答えが、きっとここにある。それを求めて、2人の数奇な運命は回り続ける。

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