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【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】

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園芸ガイド編集部

クリスマスローズを庭に植えつけるときに、周囲の植物はどうしたらいいのでしょう。クリスマスローズからの離はどのくらいにしたらいい? 相性のよい植物と植えるとローメンテナンスな庭が実現します! クリスマスローズの育種家、若泉ファームの若泉克志さんに、実際の植えつけ作業を見せていただきましょう。

こちらもどうぞ。 【クリスマスローズの植えつけ・植えかえ】初心者さん必見! プロセス写真とともにプロが解説

相性のよい木と草花で手間いらずの庭に

「クリスマスローズは、一度庭に根づけば、ほとんど手間がかかりません」と若泉さん。

「枯れたりじゃまになったりした葉を切りとるだけ。鉢植えでは初冬のころ、春に出た葉を切りとりますが、庭に植え込んだクリスマスローズの葉切りは行わなくても問題ありません」

伸びすぎない落葉樹の木陰に、クリスマスローズと相性のよい草花を植えると、互いに生育しやすい環境なのでローメンテナンスな庭になるそうです。

「また、3〜5年後の生育を考えてクリスマスローズどうしを50〜60㎝の間隔で植えると、グラウンドカバーにもなり、雑草とりの手間が減りますよ」

注意するのは植える大きさと時期、周囲に植える植物です。開花株を春に根をほぐして植えるのがポイントです。

理想の庭植えモデル

クリスマスローズの庭植えモデルを写真で確認しましょう。

ヒメシャラなどの落葉樹株元から最低50〜70㎝離した「樹冠の縁」になるあたりが育ちやすい場所です。近すぎるとひこばえに接触するので気をつけます。

クリスマスローズと植えたい植物

クリスマスローズと相性のいい植物です。

球根
バルボコディウムなどの原種系スイセンやムスカリ、アリウム・モーリーなどの小球根

【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】(画像3)

ムスカリ

【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】(画像4)

スイセン

庭木・花木
夏に涼しい緑陰を提供し、冬は根元に日がさす落葉樹
シャラノキ、ヒメシャラ、ヤマボウシ、ツリバナ、ハナミズキなど。

【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】(画像5)

ハナミズキ

宿根草
比較的成長が穏やかで半日陰にも耐え、地下茎による繁殖が活発でないもの。
ギボウシ、アスチルベ。

【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】(画像6)

アスチルベ

【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】(画像7)

ギボウシ

注意する植物

【クリスマスローズの庭への植えつけ】プロセス写真とともにプロが解説。相性のよい植物も紹介【ガーデニング】(画像8)

スズラン

反対に、相性がよろしくない植物もあります。

「スズラン、ミントなどのハーブ類は注意。約20㎝の深さを地下茎で活発に繁殖し、地下茎を抜きとったあとも数年は根絶できないほど繁殖力が旺盛な宿根草です」

グラウンドカバーとは、地表を這うように広がり、地面を覆う植物を指します。クリーピングタイム、シバザクラなどが代表的で、雑草の抑制や土壌の乾燥防止、美観の向上に役立ちます。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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落葉樹とは、秋から冬にかけて葉を落とす樹木のことです。紅葉や黄葉を楽しめる種類が多く、サクラ、カエデ、イチョウ、カエデ、イチョウなどがその代表例で、ガーデニングにも人気があります。落葉することで冬場の水分消費を抑えるなど、自然界での適応力もポイントです。

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宿根草とは、一度植えると毎年花を咲かせる植物のことです。冬に地上部が枯れても地下部が生き続け、翌年再び芽を出す植物を指すことが多いです。​

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地下茎とは、植物の茎が地中に発達する構造を指します。この茎は地表には見えませんが、栄養を貯蔵・増殖する重要な役割を果たします。ジャガイモやショウガがその具体例で、次世代の芽を形成して繁殖を助けます。ガーデニングでは、地下茎植物の管理や植えつけ方法を知ることが、より健全な生長を促すカギとなります。

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花木とは、季節ごとに美しい花を咲かせる木本植物のことで、観賞を目的として庭木や公園などに植栽されます。ウメやサクラ、ツツジ、ツバキなどが代表的で、四季の移ろいを楽しめます。樹形や花色のバリエーションも豊富で、和風・洋風どちらの庭園にも取り入れやすい植物です。

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育種とは、人にとって有用な植物を作るために、品種改良を行う技術や作業のことです。病気に強い、収穫量が多い、花色が美しいなど、目的に応じて親となる植物を交配させ、望ましい性質を持つ個体を選び出します。ガーデニングや農業の現場では、新品種の開発に欠かせない重要なものです。

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球根とは、植物の栄養を蓄えた地下の器官で、翌年の発芽や開花に必要なエネルギーを蓄える役割を持ちます。チューリップやヒヤシンス、ユリなどが代表的な球根植物で、秋に植えて春に咲く秋植え球根、春に植えて夏に咲く春植え球根などに分類されます。球根は植え方や植えつけ時期、水はけのよい土などの条件を整えることで、毎年美しい花を咲かせることができます。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

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距とは、花の一部が後方に突き出て袋状になった構造で、おもに花蜜を蓄える器官として機能します。キンポウゲ科やラン科の植物に多く見られ、美しい花のフォルムを形づくる特徴の一つでもあります。距がある花は、受粉を助ける特定の昆虫との関係性が深く、観察することで自然界の仕組みへの理解も深まります。園芸品種の中でも距の形に注目すると新たな魅力が見つかるかもしれません。

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