犬は人の気持ちがわかるの?泣いていると、犬が近づいてくる理由
飼い主や仲間をお手本にして行動できる
犬は優れた嗅覚の持ち主。様々なものをにおいで判断しています。当然飼い主のにおいも大好きですが、たとえにおいに頼らなくても、飼い主のことは「声」だけで識別できることがわかっています。
飼い主と他人の声を聞かせて飼い主を当てさせるテストでは、8割を超える犬が正解しました。
この実験では、声の高さや低さ、大きさ、通りの良さなどを手がかりに飼い主を判別していると分析されています。
また、飼い主と他人の写真を見せながらそれぞれの声を聞かせる別の実験では、写真と声が一致しているときより一致していないときの方が、より長く見つめることがわかりました。飼い主から違う人の声がしたり、他人から飼い主の声がすることに矛盾を感じたため、注視時間が長くなったのです。
つまり、飼い主の声を聞いたときに、飼い主の顔をイメージしているといえます。声だけでも飼い主を感じられるなら、留守番中に電話や留守番用カメラ越しに話しかけることで、犬の寂しさをまぎらわせられる可能性もあります。
イラスト/さいとうあずみ
※この記事は『最新研究で迫る 犬の生態学』(菊水健史著 エクスナレッジ刊)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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