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正月飾りにも活用できるハーブ【レモングラス】の栽培方法と活用アイデア2選【ガーデニング】

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ゆうゆう編集部

「ハーブは暮らしに役立ててこそ、楽しい!」と話すのは、長年にわたってハーブを育て、その利用法を研究してきた桐原春子さん。本連載では、毎回1種類のハーブを取り上げ、栽培方法や活用方法、歴史などを教えていただきます。今回は【レモングラス】です。

本連載の他、桐原春子さんの記事
桐原春子さんの育てて楽しむハーブ生活

甘くさわやかな香りが特徴の【レモングラス】

さわやかな香りがもち味のレモングラス。ティーでおなじみですが、もう一歩踏み込んだ使い方も覚えたいものです。

別名/レモンソウ(和名) 
科名/イネ科 
性質/多年草 
草丈/100~180cm

さわやかな風味がエスニック料理にマッチ

茎や葉にレモンと同じシトラールという成分を含み、甘くさわやかな香りを放つレモングラス。熱帯~亜熱帯地域が原産で、インドや東南アジアで広く栽培されています。

「インドネシアのバリは10回も出かけ、本も作りましたが、ヒンドゥー教の教会で、レモングラスの束で聖水をかけていたのが印象的でした。

現地の市場では茎の根元近くの葉鞘だけを束にしたものが売られていて、料理に盛んに使われていました。鶏肉や白身魚との相性がよく、本格的なエスニック料理の風味づけに欠かせません」と旅の思い出を交えて話してくれた桐原春子さん。

レモングラスには消化不良、胃潰瘍などを好転させる作用があるとされています。味にくせがないため、ハーブが苦手な人でも受け入れやすいのもメリット。

「レモングラスはフレッシュでもドライでも使え、アイスティーにしても香りがよく残ります。冬はホットティーにはちみつやブランデーをたらすのもおすすめ。茎の部分をマドラーがわりに使うと、香りが立ち上ってよりおいしくいただけます」

長い葉は丈夫でクラフトにも利用しやすいそう。

「私は葉を編んでコースターやかごを作ったりします。葉をねじって円形にし、箸置きにしてもかわいい。作業中、葉の縁で手を切らないよう手袋をするのを忘れずに」

熱帯原産なので冬の管理に注意

レモングラスは日当たりと水はけのよい場所を好み、地植えでも鉢植えでも栽培できます。収穫は年2回は可能で、株元から切ると再び芽が育ちます。

南関東以南の温暖地では、冬は多少は傷むものの、屋外で越冬できることも多数。鉢植えの場合は軒下などに取り込みます。寒冷地では鉢栽培にし、冬は明るい室内で管理を。

葉鞘を料理に使って

高さ60cmほどのレモングラスの鉢植えを、華やかな和の器に入れて迎春のコーナー作りを。

すっと伸びたスタイリッシュな茎、葉はティーに、料理には葉鞘(ようしょう)と呼ばれる、茎の根元近くのふくらんだ部分がよく利用されます。

温暖地とは、年間を通して気温が比較的高く、冬期の降雪が少ない地域を指します。日本では西日本や太平洋側の地域が該当し、植栽スケジュールや作つけ品種の選定において、冷涼地や中間地とは異なる育成条件や病害虫対策が必要となります。

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寒冷地とは、平均気温が低く、冬季に雪や霜が多く降る地域を指し、園芸においては栽培可能な植物が限られる環境です。北海道や本州内陸部などが該当し、霜害や冬越しの難しさが課題になります。寒冷地では耐寒性の高い宿根草や球根植物が重宝され、逆に熱帯性植物は室内での越冬が必要です。栽培カレンダーも地域ごとに調整が必要で、気候に合った植物選びがガーデニング成功の鍵となります。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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地植えとは、植物を鉢やプランターではなく庭の地面に直接植える方法のことで、根が土中に自由に広がるため株が大きく育ちやすく、水やりや肥料の持ちもよくなるといったメリットがあります。例えばバラや宿根草、樹木類などを長期間育てたい場合に適していて、植えつけの際には土壌の排水性や日当たり、風通しなどを考慮して場所を選ぶことが大切です。

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亜熱帯とは、熱帯と温帯の中間に位置する気候帯で、日本では沖縄や奄美大島、小笠原諸島などが該当します。冬でも気温が高く、霜が降りにくいため、熱帯植物や寒さに弱い草花の栽培に向いています。ブーゲンビリアやハイビスカス、マンゴーなどがよく育ちますが、開花に冬の寒さが必要なチューリップなどは咲きにくいとされます。高温多湿による病害虫の発生には注意が必要です。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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