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身近に潜む【危険】

55歳女性「洗面所でまさかの爆発事故…!」手術に至らずに済んだ2つの理由とは?【身近な危険体験談】

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ゆうゆうtime編集部

何気ない日常の中に、思いもよらぬ危険が潜んでいます。殺虫剤を撒いた後、しっかり換気もした。そのうえで、数十分後に火を使っただけ――。それでも、爆発は起こりました。50代女性・駒井さんが体験したのは、決して他人事ではない“身近に潜む危険”。私たちの暮らしに潜むリスクを見つめ直すためにも、今回の体験談を共有します。

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「まさか、換気していても…?」日常に潜む落とし穴

―駒井さん、まず事故が起きた経緯を教えてください。
はい。あれは昨年の7月、真夏の昼下がりでした。お風呂場に虫が出たので、殺虫剤を撒いたんです。窓は開けていて、換気扇も回していたので「これなら安全」と思っていました。その後、歯磨きや家事などをして、おそらく15~20分ほど経ってから、今度は蚊取り線香を焚こうと思ったんです。

―蚊取り線香をつけた場所は?
洗面所の端、ちょうどお風呂場との境目あたりですね。よくある渦巻状の蚊取り線香です。ライターで火をつけようとしたその瞬間、突然、“火の輪”のようなものが目の前に飛んできて、爆発音というよりは「ボンッ」という熱風が襲いかかってきました。

「火の輪が飛んできた…!」一瞬の爆発とその代償

私は驚いて一歩後ろに倒れ込んだのか、それとも吹き飛ばされたのか覚えていません。時間でいえば2~3秒くらいのことだったと思います。ただ、気づいた時には顔や髪の毛、腕が熱くて、手の甲も真っ赤に焼けていました。幸い、近くに人がいたので、すぐに水で冷やし、その場で救急車を呼んでもらいました。私自身は呆然としていて、次の行動にうつれなくて、とりあえず水道水で頭から水をかけてもらってびしょびしょの状態で、救急車を待っていました。

「守ってくれたのは“歯ブラシ”と“綿の服”」生死を分けた偶然

救急車で運ばれた先で到着するなり、確認されたのが呼吸器の火傷がないかどうか。内視鏡で喉の奥を検査されたのですが(麻酔なしでこれも痛かったです…)幸い、喉を傷めずに済んでいませんでした。爆発の瞬間も歯ブラシを加えていたおかげで口を閉じていたから、火の熱から口腔内を守ってくれたそうです。万が一内臓に損傷があったら、すぐに外科手術ということになっていたと思います。

もう一つ命を守ってくれたのが、たまたま着ていたコットン100%の洋服でした。ポリエステルなどの化学繊維だったら、すぐに燃え広がっていたと言われています。実際、私の腕は焼けましたが、衣服自体は焦げただけで燃え広がらずに済みました。

「3か月の通院と介護生活」事故後の日々

その後、3か月以上にわたって週1回の通院が続きました。顔と手は真っ赤に焼け、白色ワセリンと薬を塗り、毎日朝晩包帯を巻いて過ごしました。右手はしばらく使えず、食事もフォークで対応。しかも紫外線がNGなので、徹底的に屋外に出ることを避けていました。7月という夏場に起こった事故だったので、もう完全防備です。

お箸を使えるようになったのも年末でした。生活すべてをパートナーに支えてもらいました。1人だったら、この生活は到底無理だったと思います。

55歳女性「洗面所でまさかの爆発事故…!」手術に至らずに済んだ2つの理由とは?【身近な危険体験談】(画像3)

事故直後の真夏時期。紫外線対策をきちんとするなら、少しは外出してもいいよとお医者さまに言われてドライブに連れて行ってもらった際の写真。完全防備でした(笑)

「何も燃えていないのに、なぜ?」専門家も驚いた事故の構造

事故後、消防署の方が現場を確認しました。驚いたことに、家の中はまったく燃えていない。燃えたのは私の髪と、加えていた歯ブラシの柄の部分だけ。消防署の方もポトリと落ちていたプラスチックの破片に、最初はなんだこれ?となったようなのですが、それは私が加えていた歯ブラシの柄の部分だったのです。

つまり、殺虫剤のガスが空気中に残っていて、そこにライターの火が引火し、爆発したということでした。

このようなケースは非常に珍しいものの、密閉された空間でスプレー類を使用するリスクは誰にでもあります。洗面所、ベランダ、キャンプ場など、広くない場所では特に注意が必要です。

55歳女性「洗面所でまさかの爆発事故…!」手術に至らずに済んだ2つの理由とは?【身近な危険体験談】(画像4)

事故から約3か月後の10月下旬。外出許可がでてすぐにゴルフのインストラクター講習があり、どうしても生徒さんたちを見ないといけなくて…。顔はメイクも可能になり問題なかったのですが、腕は全然治っていないため包帯グルグル。まだ右手も使えない状況でした。

「いま、伝えたいこと」誰の身にも起こりうるからこそ

殺虫剤やスプレー缶には「火気厳禁」と書かれていますが、正直、噴霧してから時間が経てば大丈夫だと思っていました。しかも換気もしていたのに、です。女性の方はスタイリング剤を洗面所に置いておくこともあるでしょうから、洗面所などは注意していただきたいです。

事故直後はやっぱりライターの火は怖かったですし、なんかこう火がバーッとつくものがダメでしたね。でも、これは私だけの体験ではありません。生活の中に潜む危険は、誰の身にも起こり得る。だからこそ、伝えたいんです。

「換気していても油断しないで」

何気ない習慣が、命に関わる事故を招くこともあります。どうか、日々の暮らしの中で、ほんの少し立ち止まり、注意を払ってください。それが、あなた自身と、あなたの大切な人を守ることにつながると思います。

【お話を聞いた方】
駒井 敏美さん
MY BODY ROOM 101 デザイナー広報PR 宣伝/USBA golf代表/一般社団法人 日本リハネスゴルフ協会専務理事/株式会社 ヒガノリハネス企画取締役

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