【結婚式のマナー】若い世代の挙式に招待されたときの振る舞い方Q&A。50代から心得ておきたい冠婚葬祭の常識
今まで結婚式には何度も出席したけれど、なんとなく、わからないままにしていたこと、ありませんか? 50代になってからあらたにうまれた疑問もあるかもしれませんね。大人の対応がきちんとできるように、現代礼法研究所主宰の岩下宣子さんにお答えいただきましょう。
こちらもどうぞ。【祝儀袋のマナー】結婚式の「金封」の決まりごととは?50代から心得ておきたい冠婚葬祭の常識
目次
Q「15人も甥や姪がいて、みんなが適齢期に。毎年結婚式があり、正直負担なのですが……」
A
若い人たちの門出はできるだけお祝いしてあげたいという気持ちは大切です。でも15人となると本当に大変。こんな場合は、金額はそんなに多くなくてもいいのではないでしょうか。それこそ、お互いさまなのですから、きょうだいで話し合ってみては?
それでも負担しきれないというのであれば、それほど親しくしていない甥や姪には、出席を失礼して、お金にお祝いの言葉を添えて贈るのでいいと思います。
その際には、事実をそのまま伝えるのではなく、納得のいく理由を添えましょう。
Q「夫婦2人で招待されたけど、1人で出席してもいいでしょうか?」
A
たとえ夫婦2人で招待されたとしても、あまり会ったことのない遠方の甥や姪だったら、1人だけ出席してもかまわないでしょう。夫の親族なら妻は出ない、妻の親族なら夫は出ないと取り決めてしまってもいいのではないでしょうか。ただし、その場合も「夫はあちらの親戚のお祝いと重なって」などと一言添えるといいでしょう。
大切なのは、出席しないときは手紙なり、はがきなりを送り、「おめでとう、心からお祝いします。今回は出席できないけれど、いつまでもお幸せに」と伝えることです。そうすれば十分に心は通じると思います。
夫婦でかわいがっている甥や姪なら、金額は多めにできなくても、出席することがいちばんのお祝いなので、相場にこだわらずに出席を検討しては。
Q「披露宴ではお酌をしたほうがいい?」
A
以前は披露宴が自宅で行われることが多かったので、目上の人にお酌に回ることも多かったのですが、最近は結婚式場やホテルでの披露宴が多く、円卓で、係の人が給仕をしてくれる洋風のスタイルが主流です。
その場合、招待客が歩き回っているとサービスがしにくいですし、テーブルに着席して食事をする際に、途中で歩き回るのはあまり上品ではありません
Q「会費制で行う結婚披露パーティーでも、別にご祝儀が必要?」
A
会費制の披露パーティーでは、本人や両親が集まった人に招待される形です。
参加することがお祝いにあたるので、会費以外のご祝儀は必要ないとされています。
本人と親しかったり、甥や姪で、会費だけではと思ったら、負担にならない程度のプレゼントを贈っても。会費の場合、ご祝儀袋に入れず、そのまま受付で「おめでとうございます。会費です」と言って出せばいいでしょう。
Q「結婚式に招待されていないのですが、お祝いを贈りたい」
A
結婚式は行うけれど、自分は招待されていないという場合、お祝いのタイミングがむずかしいものです。
基本的には結婚式の3〜1週間程度前に自宅に贈っておくのがいいでしょう。
あまり早くにお祝いを贈ると、先方は「招待しなくてはいけない?」と気をつかうこともあります。
結婚式の規模は予算などで決めるので、招待されなくてもお祝いしたければ贈ればいいと思います。
また、最近では式を挙げない人や、本当に家族だけで会食をするという人もふえているので、そんな場合にも、お祝いしたい気持ちがあれば、ご祝儀やプレゼントを贈ってもいいのではないでしょうか。
Q「結婚式で隣席の人と名刺交換をしてもいいですか?」
A
せっかく知り合えたのだから、名刺交換をしたいと思う場合や、隣席の人と話が弾んで、ぜひ後日また連絡をとり合いたいということも少なくないでしょう。
披露宴で隣り合わせになるというのも何かのご縁ですから、名刺交換をしても、全く問題ありません。
ただし、着席後すぐに自己紹介と同時に名刺を出すのはビジネスライクなやり方なので、基本的には口頭で自己紹介し、話の流れで名刺を……というのがスマートです。
隣席でない人の場合、食事の並んだテーブル越しに渡すのはマナー違反です。基本的にはお開きのあとで、会場の外に出てから行うのがよいでしょう。
※この記事は『50代からの冠婚葬祭きちんとマナー』岩下宣子監修(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2023年8月11日に配信した記事を再編集しています。
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現代礼法研究所主宰
岩下宣子
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。
共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。
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岩下宣子監修
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