私らしく生きる 50代からの大人世代へ

人気記事ランキング 連載・特集

【ひとり暮らしのマンションリフォーム】エッセイスト・岸本葉子さん流すっきりラクに暮らすアイディアを公開[後編]

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

岸本流 すっきりラクに暮らすアイディア

すっきり状態を保つには、使ったものをそのつど定位置に戻す必要がある。その手間を減らすために、岸本さんが活用している便利グッズが、布製のソフト収納ボックスだ。

「たとえば手紙を書くときに必要なものをソフト収納ボックスにまとめておく。そうすれば出すときもしまうときもラクだし、ボックスに入れたまま移動できます。

ソフトボックスはいろんなメーカーから出ていますが、私は無印良品のものを愛用しています。生成り一色で、部屋のインテリアを邪魔しませんし、四隅がカーブしていて形もかわいい。側面に取っ手がついていて持ち運びもしやすいんです。仕事の資料を入れるのにも便利なので、大小10個以上そろえています」

ソフト収納ボックスにやるべきことをひとまとめ

仕事先に書類を送るときに必要なものをボックスにひとまとめ。

「印鑑、切手、修正液、手帳……、こまごましたものが必要。ワンセットにしておけば集める手間が省けるし、散らかりません。途中で作業を中断するときも箱にさっとしまえて、すぐ再開できます」

また、生活動線の無駄を省くため、なるべく「使うものは、使いたい場所のそばに置く」工夫をしているという。たとえば、キッチンの汚れをその場ですぐふけるよう、冷蔵庫の側面にキッチンペーパーとトイレットペーパーを設置している。

「調理台にちょっとしょうゆをこぼしたときなど、ふきんでふくと、そのあとふきんが使えなくなっちゃう。かといって、分厚いキッチンペーパーを1枚使うのはもったいない。トイレットペーパーだと必要な分だけ切って使えます。汚れってためればためるほど落としにくくなりますよね。すぐ手に取れる場所に、さっとふけるものがあると、ラクに清潔さをキープできます」

汚れをさっとふけるトイレットペーパーをセット

キッチンペーパー用のホルダーにトイレットペーパーを設置。汚れふきに2種類のペーパーを使い分け。「魚のこげが落ちたときや、ちょっとした汚れには、小さくてやわらかいトイレットペーパーが便利。気軽に使えるので、『汚れたらその場でふく』クセがつきます」

キッチンに、新たなお気に入りアイテムが加わった。無水鍋だ。

「見た目は、普通のステンレス鍋で、手軽に使えるのですが、これは本当に優れもの。無水で、あるいは水を少し加えるだけで食材をゆでられるので、栄養素も味も逃げない。特に有機野菜は素材本来の甘みや苦みが損なわれず、すごくおいしいんです。パスタや卵などをゆでるときは水を張って沸騰させますが、余熱調理ができるので加熱時間が少なくてすみ、ガスの節約にもなる。

最初は小ぶりの片手鍋を買ったのですが、すっかり気に入って、同じシリーズの大きな両手鍋も追加購入しました。以前は鋳物ホーロー鍋を20年近く使っていました。無水鍋も大切に使っていきたいですね」

無水鍋で時短・節約。おいしさも逃さず調理

「無水鍋でゆでた野菜は味が違うんです!」。最近のお気に入り調理道具は、ビタクラフトの無水鍋。

「水蒸気で蒸す感じ。以前使っていた鋳物ホーロー鍋と仕組みは似ていますが、重くなく私たち世代には使いやすい。余熱調理できるのでガスと水の節約、時短にも」

岸本さんの言葉の端々から、住まいやものへの愛着、そして丁寧な暮らしぶりがうかがえる。


※この記事は「ゆうゆう増刊」2020年10月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

撮影/園田昭彦

※2024年1月27日に配信した記事を再編集しています。

▼▼その他のリフォーム記事はこちら

【50代のマンションリフォーム】30年後も快適に暮らせるリビング、ダイニングとは? 【50代のマンションリフォーム】30年後も快適に暮らせるキッチンとは? 【年金世代の後悔しないリフォーム】老後も安心・安全に暮らすための住まいの工夫とは?
この記事の執筆者

PICK UP 編集部ピックアップ