とにかく平たい!【つくしペンケース】リネン100%帆布で手触り抜群「文具をすっきりひとまとめ」
子どものころ、お気に入りの消しゴムやをえんぴつを、かわいい筆箱に入れて持っていた、ゆうゆう世代のみなさんも多いことでしょう。文字と文房具に並々ならぬ関心と愛情をもつ、文具ライターの小日向 京さんに、手触りも見た目も心地よい、帆布のペンケースをご紹介いただきます。
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筆記具の数だけペンケースもあると言ってもいいのでは、というほど多様なペンケース世界。革製から布製、そして化繊製などの素材も豊富で、筆記具のみが収納できるものから文具小物も入れられるもの、硬派なものから可愛らしいものまで各種あります。
今回話題にする「つくしペンケース」は、そんななかでもニュートラルで性別・年代を問わない逸品です。
作り手は、東京都国立市に1965年創業した「つくし文具店」。こちらの文具店は1990年頃まで営業後に一度休業、創業者の息子さんが二代目店主として2005年に再オープンしたという経緯があり、そののちにオリジナル文具を発売するようになりました。
そのオリジナル文具のひとつが、こちらのつくしペンケースです。
つくしペンケースのトレードマークは、リネン100%の帆布と、一周ぐるりと開閉できる鮮やか色のファスナーです。
このファスナーの色は写真の青の他に、白と黒があります。ナチュラルリネンの色に映える3色も魅力です。
一周ぐるりと開くファスナーのおかげで、180度開くノートのように、机の上へ広げて中身を俯瞰することができるのが利点。内側の下部はポケット状になっており、ここが筆記具などの先端部をホールドします。中央には帯も設けてあり、ポケットに入れた長物を押さえる役割が。この帯に、筆記具のクリップを挿して安定させる方法もあります。
筆者は中に、マーカー類や赤青鉛筆、定規、水筆などを入れています。
両側を削ってある赤青鉛筆はどうも芯を帆布に触れさせたくないため、付箋を筒状に折って一端をステープラーで留め、両側を包んで挿しています。「付箋キャップ」が劣化したらすぐに新調すれば良いので気楽です。
他にも、テープのりやカッターナイフなどの文具小物から、あとでちょっと化粧直ししようという時のためのアイラインやリップグロスまで、状況に応じて入れ替えています。
丁寧に縫製されたパイピング部には、つくし文具店の「つ」の丸印が愛らしく刺繍されています。
このリネンの帆布は、大正時代から倉敷で作られているものなのだそう。厚口でしっかりとした帆布で、サラッとした手触りも抜群にいいです。