【ガーデニングQ&A】月下美人が枯れました。じょうずに育てる方法を教えて
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園芸ガイド編集部
植物を育てていくうえで、わからないことや悩んでいることはありませんか？ ここでは、読者の皆さんから寄せられたガーデニングにまつわる疑問や質問、お困りごとに、園芸研究家の山口まりさんが回答します。今回のテーマは「月下美人」です。
Ｑ 月下美人のじょうずな育て方を教えて
かつて祖母が育てていた月下美人が枯れてしまいました。新しい株でまた育てたいのですが、うまく育てる自信がありません。じょうずに長く育てる方法を教えてください。（兵庫県神戸市 61才）
Ａ 月下美人は寒さに弱く、土壌の多湿を嫌う。秋以降は最低気温10度くらいまでは、直射日光下で管理して
月下美人は、メキシコからブラジルの熱帯雨林に原生し樹上や岩上に着生して育つ、森林性のサボテンの仲間です。棒状の茎と昆布のような扁平の茎節を50～90㎝伸ばし、よく枝分かれし3ｍ以上に育ちます。扁平の茎が1～2ｍほどに伸びるとつぼみをつけ、7～11月に開花しますが、株の体力が十分あると3～5回開花します。夜8時ごろから開花し2時間ほどでしぼんでしまいますが、気温が低いと朝方まで開いています。直径約12㎝、長さ20～30㎝の繊細な白い花には芳香があります。
樹上の樹皮の間に根を絡ませて生育し、根の一部を木の股や洞（うろ）などにたまった落ち葉などの腐植質の中に伸ばし、水分や養分を吸収しながら生育しています。そのため、着生植物といっても土に植えてもよく育ちます。ただ、雨が降っても樹上では水がたまることなく流れ落ちてしまうので、土壌の多湿は嫌います。
管理方法
よく日に当てたほうが花芽がつくので、春から初夏は直射日光下へ、真夏の強光では葉やけを起こすので、日中は風通しがよい明るい日陰で管理します。日差しがやわらかくなる9月下旬ごろから最低気温が10度くらいなるまでは、直射日光下へ。寒さに弱いため気温が10度を下回るようになったら室内の日当たりのよい場所に移動させましょう。
水やり
4月下旬～11月上旬は、鉢土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。室内に取り込んだ11月下旬～4月中旬は、鉢土の表面が乾いて2～3日たってから室温程度の温度の水を与えます。
施肥
草花用のリン酸とカリ分の多い緩効性化成肥料を5～10月に規定量施します。
植えかえ
植えかえは、2年に一度、晩春か初秋に行います。
用土
水はけのよいサボテン・多肉植物用土か、草花用培養土に赤玉土を混ぜて使うとよいでしょう。
切り戻し
9月中旬〜10月上旬に枯れた茎や伸びすぎた茎を切り取りますが、室内に取り込む折にじゃまにならない程度にします。切り取った茎は、挿し木しておくとよいでしょう。
病害虫
通年カイガラムシの発生が見られますので、気がついたらこそげ落とします。
月下美人の栽培カレンダー 暖地（関東南部以西太平洋側）
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