「シャツって最近売っていない」という女性の声から始まった挑戦。山喜がつくる大人の女性のためのCHOYA H.M.Gとは
1946年創業、シャツ作り一筋に歩んできた山喜。老舗メーカー「CHOYA」の技と品格を受け継ぎ、今、大人の女性が明日着たくなる新しい一枚を生み出しています。そこには、どんな歴史と技が息づいているのでしょうか。
▼前編はこちら▼
>>シャツ一筋80年の山喜が受け継いだCHOYAの技と品格とは? 老舗の歴史が「明日着たい一枚」を生むまでシャツ一筋80年。一枚一枚に息づく 受け継いだ技と品格【山喜(やまき)】シャツ製造・販売
女性の「着たい」に応え誕生した新ブランド
蝶矢シャツにふさわしい品格は守りながら、受け継いだ技術を今の時代にどう生かすか。その答えの一つとして山喜が目を向けたのが、女性のためのシャツだった。
かつて百貨店の婦人服フロアには「ブラウス売り場」があった。しかし、ライフスタイルや通勤着の変化とともに、シャツやブラウスを着る人は減り、専用売り場は次第に姿を消していった。
それでも、シャツを求める女性がいなくなったわけではない。「シャツって、最近売っていないのよね」。売り場にいると、女性客から何度もそんな言葉をかけられたという。売り場は消えても、「着たい」という思いは消えていなかった。
CHOYAの事業を譲り受けたことを契機に、山喜は女性のシャツ需要についてリサーチを開始した。そこで見えてきたのは、大人の体のラインを上品に美しく見せ、きちんとした場にも自信をもって着ていける一枚への需要だった。
女性の働き方や社会で担う役割が広がり、人前で話す、取引先と会うなど、装いにも信頼感が求められる場面が増えている。そんなとき、かしこまりすぎず、一枚で品よく見えるシャツは、大人の女性にとって心強い存在だ。
「シャツを着て行って困る場所は、ほとんどありません。一枚で、きちんとして見える。実は、とても便利な服なんです」
こうした声と時代の変化を受け、2025年春、レディースブランド「CHOYA H.M.G」がスタートした。その名は、「High‒class(上質)」「Modern(現代的)」「Glamorous(魅力的)」の頭文字に由来。蝶矢シャツが長い時間をかけて培ってきた品格を大切にしながら、現代を生きる女性の体型に合わせ、暮らしに寄り添い、「毎日着たくなる」シャツを提案する。
CHOYA H.M.Gでは、レディース専属のパタンナーが、日本人女性の体型を意識して型紙を作っている。おなかや腰回りは自然にカバーしたい。しかし、着丈を長くしてしまうと全身のバランスが崩れてしまう。シルエットや着丈、襟元のデザインを細かく調整し、すっきり見えて無理なく着られる一枚へと仕立てていく。透けにくさやUVカットなど、女性にうれしい機能もとり入れた。
縫製を担うのは、国内の自社工場が中心だ。長年メンズシャツで磨いてきた技術を、女性のための一枚へ。CHOYA H.M.Gは、老舗の品格と山喜のものづくりを受け継ぎながら、メイド・イン・ジャパンの新しいシャツの可能性を切りひらいている。
シャツができるまで
シャツの完成までには約60~100の工程があります。職人の技が光る、その一部を紹介します。
①裁断
②芯地を貼る
③パーツを作る
④組み立てる
⑤検品
⑥アイロン・畳み仕上げ
