NHK夜ドラ【おとなりに銀河】「あの人が好き⁉︎」遠い昔の、切なく甘酸っぱいときめきが胸によみがえる
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marumi
売れない漫画家のもとにやってきたのは、とある島の王族の姫……となるともう、なにも始まらないわけがありません。NHK夜ドラ『おとなりに銀河』で恋愛初心者のふたりを演じるのは、佐野勇斗さんと八木莉可子さん。ふたりの恋の物語をチェックして、キュンに備えて!
(ネタバレにご注意ください)
流れ星の星の民の“姫”を名乗る五色しおり(八木莉可子)の尻尾(棘)が指に刺さったことで、婚姻関係を結ぶことになってしまった売れない漫画家の久我一郎(佐野勇斗)。しおりの「久我さんと結婚する」という一方的で、迷いのない言い分に戸惑う一郎、という設定でスタートを切った『おとなりに銀河』。第2週は、ふたりが次第に相手を思う気持ちに気づいていく、ハートウォーミングな展開がコミカルに描かれ、物語は一気に動き出す。
ふたりがお互いを知るためには、突然結ばれた婚姻関係とそのルールが与える影響を検証するための「実験」が欠かせなかった。どこまでがセーフで、何がアウトなのか。実際にやってみる。アウトなら、一郎の体に好ましくない変化が起きるのだ。
第1の実験は「距離」。2㎞なら離れても大丈夫、とわかった。
第2の実験は「接触」。最初は、一郎が後ろからしおりに目隠しして「だ~れだ?」と聞く。次は、一郎がしおりを背中からハグする。さらに、しおりの目の前に一郎が壁ドンする……。
これを「では、まいります」という感じでおずおず始めるから、見ているこっちはいちいちめんどくさい。でも、考えてみれば、これって、特に初恋にありがちな男女関係の進展そのもの。一つ一つが相手の反応を確認するプロセスなのだ。それを真剣にふたりで「実験」するから、ほのぼの笑えて心があったまる。
そしてもうひとつ、恋する気持ちに欠かせないのが「嫉妬」の感情。一郎の幼なじみである漫画家の護国桃香(北香那)の存在が、しおりにそれを教えてくれる。ふたりの親しげな会話や何気ないスキンシップ、一郎のペンネーム・ここねモモティが桃香の名前をもじって作られた事実。しおりが抱いた胸のもやもやは、一郎の体調に影響を与える。心も体も正直だ。
ふとした瞬間、相手を思って自然とあふれ出す一郎としおりのピュアでキラキラした表情、見つめ合った横顔の初々しさときたら、見ているこっちの頬が赤くなってしまう。
そして、しおりはハッと気づく。
「これが、恋……」
一郎も気づく。
「あなたを好きになってしまいました。おれと付き合ってみませんか?」
しおりを演じた八木莉可子さんの、目にうっすら涙をにじませつつ喜びに震える表情は、ロミジュリのジュリエットそのもの。女優たるものこうでなくちゃ、の姿がそこにはあった。