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「天国の階段」を久々に一気見!次のバス停まで全力疾走のクォン・サンウに引き込まれる1~8話【韓国ドラマ】

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marumi

冒頭、幼いチョンソと遊んだ海辺に置かれたピアノを弾くソンジュ。「僕より彼のほうが彼女を愛していたかもしれない。でも、僕の愛が彼より弱かったわけではない」という独白が、最終回まで見終わって心にストレートに響くはず。張り巡らせた伏線を最終回でドタバタ回収する最近のドラマとは趣が異なる。

19年ぶりに観て、気づいたことがいくつかある。まず、『天国の階段』がアジア圏でどれほど多くの人の涙を誘った人気ドラマなのかを改めて知ったことだ。

2020年の大ヒットドラマ『愛の不時着』で、北朝鮮の兵士が国境監視所のモニターで仕事をサボって涙ながらに見ていたのが『天国の階段』。彼はチェ・ジウの大ファンだったのだ。主人公のユン・セリから「韓国に来たらジウ姫に合わせてあげる」と言われ、ドラマ終盤にジウ姫と対面がかなったときにかぶって行ったのが、赤いニット帽。なんと、チョンソがソンジュにプレゼントしたのが、手編みの赤いニット帽だった。南の人気ドラマが、北でも密かに愛されている、ということが『天国の階段』を使って描かれていた。

また、チョンソは必ず生きている、と信じる気持ちが、ソンジュをこんなに走らせていたとは……。たとえば、いまはチスとして生きるチョンソを見かけるや、地下鉄の駅構内を走りまくり、改札を飛び越える。ときには無賃乗車で捕まるオチ付き。さらに、チスが飛び乗ったバスの後ろを次のバス停まで全力疾走で追いかけ、乗車に成功。陸上選手を思わせる見事なフォームで、無尽の体力を見せつけて走りに走るクォン・サンウ。体を張った必死の演技こそが、観る者をドラマにグイッと引き込む。

さて、ソンジュの留学を控え、海辺で過ごす若い2人。赤いブーメランを投げ、「思い合えば必ず会える」と言うソンジュに、「どんなに遠く離れていても最後には会えるのね」と答えるチョンソ。2人はリングとハートを組み合わせて1つにできるネックレスを互いの首にかけ合う。このブーメランとネックレスは、愛する気持ちを確かめ合う場面で登場するキーアイテムだ。

もう1つ、ソンジュの会社が経営する遊園地のメリーゴーランドと、その脇の壁にテファの筆で描かれる「天国」の絵。この絵こそが、チョンソ、ソンジュ、テファ—— 3人が織り成す「愛」のドラマが歩んでいく道のりを静かに優しく受け入れる。

それにしても、チョンソにとってはソンジュもテファも、どちらも「オッパ(お兄ちゃん)」。この先、チェ・ジウの口から、どれほど数限りなく、さまざまな思いが込められた「オッパ」が発せられるか。1つ1つを噛みしめながら味わいたい。

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