解散から38年、「杉山清貴&オメガトライブ」再集結。「古さに夢を求めてきてくださるファンを刺激したい」
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佐藤ゆかり
「杉山清貴&オメガトライブ」でのデビューから40周年を迎えた歌手の杉山清貴さんにインタビュー。第3回は、再集結した杉山清貴&オメガトライブへの思いや来年のツアーについて伺いました。
こちらもどうぞ。 「杉山清貴&オメガトライブ」結成から、シティポップの旗手となるまでの道のりとは? 杉山清貴さんが語る
PROFILE
杉山清貴さん
すぎやま・きよたか●1959年、神奈川県生まれ。83年、「杉山清貴&オメガトライブ」として「SUMMER SUSPICION」でデビュー。86年、「さよならのオーシャン」でソロデビュー。2021年~23年、杉山清貴&オメガトライブのデビュー40周年記念プロジェクトとして、リリースしたアルバムのリミックス盤が順次登場。2023年5月、ソロアルバム『FREEDOM』リリース。
オフィシャルサイトhttp://islandafternoon.com/
杉山清貴&オメガトライブ」40周年スペシャルサイトhttps://www.vap.co.jp/sugiyamaomega_40th_anniversary/
『FIRST FINALE REMIX』
2021年より、杉山清貴&オメガトライブのデビュー40周年を記念して、アルバムリミックスプロジェクトが開始。2023年9月、その第5弾として最後のアルバム『FIRST FINALE』のリミックス盤が登場。「ガラスのPALM TREE」を筆頭に、数々の名曲が最新技術でリミックスされ、よみがえる。ボーナストラックには「FIRST FINALE」のリアレンジを収録。
VPCC-86465 2750円/VAP
詳細は https://VAP.lnk.to/first_finale_remix にて。
絶頂期の85年、杉山清貴&オメガトライブを解散
1983年にメジャーデビューし、7枚のシングル曲と5枚のアルバムを輩出した「杉山清貴&オメガトライブ」。
日本のシティポップを牽引した彼らだが、デビューからわずか2年8カ月後の1985年12月に解散する。
その理由を、杉山さんはこう語っている。
「オメガトライブは“プロジェクト”でした。でも『いつか自分たちで曲を作り、演奏もしたい』というも気持ちがあって。ところが売れたらますますその願いは叶わなくなり、いつしか与えられるだけで自分たちは何も制作に関与しないようになるんじゃないか。それでだめになったら自分たちには何も残らない。そんな思いが募り、メンバーと話し合って『辞めよう』と決めたんです」。
40周年を記念して杉山清貴&オメガトライブ、再集結
他方で今、杉山さんはこういう。
「(オメガトライブの)あの時代があったから、今があるんですよね」
それは他のメンバーも同じだろう。
杉山清貴&オメガトライブとしてデビューしてから40年、解散して38年。
ファンとともにあの時代を振り返るべく、デビュー35周年に続き、40周年となる2023年の今年も杉山清貴&オメガトライブは再集結した。
再集結のメンバーは、オメガトライブの前身バンド「きゅうてぃぱんちょす」時代と同じく杉山さん、ギターの髙島信二さんと吉田健二さん、ベースの大島孝夫さん、ドラムの廣石惠一さん、キーボードの西原俊次さん。
ミュージシャン、作曲家、音楽プロデューサーとして今も音楽の世界で活躍しているメンバーがいるし、音楽業界から離れた人もいる。それでも再集結には全員が集まった。
「メンバーが欠けたり変わったりしたら、再集結していないと思います。全員が揃うから再集結できた。35周年のときは『俺たち50代後半になったし、やれるときにやっておこうよ』と集まり、40周年の今回は『60代になったけれど、みんな元気でよかった、誰もつかまっていないし』で再集結しました(笑)」
同時に、杉山さんはこんな本音も語ってくれた。
「みんな、また一緒に音楽が作れることを喜んでいるし、オメガトライブを誇りに思っています。もちろん、僕も!」