【ガーデニング】秋バラを終えると、ローズヒップの季節!赤や黄色の実を楽しもう!
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吉原美奈子
11月下旬になると秋バラも終わりを迎え、少し寂しい気分。でも秋はローズヒップが実る季節でもあります。花が少なくなった庭に温かみを添え、ティーにしてもほっこり美味しいローズヒップの魅力に迫ります。
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【ガーデニング】秋バラが一番美しい時期!きれいに咲かせて、長く楽しむ一重の野生バラから採れるローズヒップ
ノイバラやロサ・エグランテリア(別名スイートブライヤー)、ロサ・カニナ、ロサ・ルゴサなど、一重咲き 一重咲きとは、花びらが1列だけ並んでいるシンプルな形状の花を指します。このタイプの花はナチュラルな雰囲気や素朴な美しさが魅力で、ガーデニング初心者にも人気があります。一重咲きの典型例として、ヒマワリやコスモスなどがあります。この構造は花の中心部が目立ちやすく、虫を引き寄せやすいため、庭の受粉環境を向上させる役割も持っています。 オールドローズとは、1867年に最初のモダンローズである‘ラ・フランス’が登場する以前に育種・栽培されていたバラの総称です。ダマスク系やガリカ系など豊かな香りと花姿を特徴とする系統がいくつかあり、多くは一季咲きです。自然な樹形の美しさから、ナチュラルな庭づくりによく取り入れられます。 一季咲きとは、一年のうち特定の季節にのみ花を咲かせる植物のことを指します。特にバラにおいてよく使われる用語で、春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせ、その後は葉の生長や株の充実に向かうタイプの品種を指します。これに対して、四季咲きの植物は年間を通じて複数回花を咲かせる特性があります。 台木とは、接ぎ木や植木の育成において、下部に使用される木や植物のことです。おもに根が張る部分を指し、病害虫や寒さに強い特性を持つ種類が選ばれることが多いです。この台木に異なる性質を持つ穂木(ほぎ)を接ぎ合わせることで、例えば果樹栽培では甘く実る果実を収穫したり、丈夫で生長しやすいガーデニング用の植物を育てたりする効率が高まります。適切な台木を選ぶことで、栽培やガーデニングの成功率が大幅に向上する重要な技術です。 花弁とは、一般に「花びら」と呼ばれる部分で、花の中でも最も視覚的に目立つ構造です。昆虫を引き寄せるための鮮やかな色や形、香りを備えており、園芸植物ではこの花弁の特徴が観賞価値に直結します。八重咲きや一重咲きの違いも花弁の枚数に関係しており、育種や品種改良ではこの部分の改良が重点的に行われます。雨や暑さで傷みやすいため、花弁の丈夫さもガーデナーには重要なポイントです。
ロサ・カニナはドッグローズやイヌバラとも呼ばれ、園芸種のバラの台木
このバラの実はローズヒップと呼ばれ、観賞用としても美しいものですが、ヨーロッパでは古くから薬用に利用されてきました。バラは花弁
ローズヒップは美肌に、風邪予防に効果大
ローズヒップはレモンの20~40倍ものビタミンCを含み、ほかにもビタミンA、鉄分、ポリフェノール、βカロテンなどを含む栄養の宝庫といわれています。
ビタミン類が肌のハリを保ち、冬の乾燥から肌を守るほか、風邪やインフルエンザの予防にも効果があるとされます。食物繊維も豊富なため便秘にも効果がありそうです。
ローズヒップを収穫したい場合、食用にするものですから無農薬で育てます。花付きがよければよいほどたくさんの実がつくのでよい土、よい環境で育てましょう。実は初秋から色づき始めますが、完熟する10~11月が収穫の適期です。12月に入ると実がかたくなるので注意してください。
また、自分で収穫したローズヒップを食用にする際は、少量からスタートするのが大切。不純物が混じっていたり、タネに緩下作用があるためお腹をこわすこともあるからです。心配な方や手軽にローズヒップの栄養を取りたい方は、市販の無農薬のローズヒップやティーバックを利用する手もあります。
