もう衣替えはしなくていい!【すっきり収納】のコツ。エッセイスト 金子由紀子さんの【持たない暮らし】【2023年暮らし部門人気記事TOP5】
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※記事の初出は2023年5月。内容は取材時の状況です。
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洋服をすっきり収納するには、持ちすぎないことが大前提。「わかっているけど、なかなか断捨離できない……」と悩む人も多いでしょう。少ないアイテムを効率よく循環させて「持たない暮らし」を楽しむ。エッセイストの金子由紀子さんに、収納のコツを伺いました。
自分らしさがわからないと洋服は増える!
シンプルライフを提唱するエッセイスト、金子由紀子さんのワードローブは、春夏秋冬を通して全部でわずか54着! ジャケットやスカートなど吊るすものは幅1mほどのクローゼットに、それ以外は季節や用途別にたんすの引き出し3つに、それぞれすっきりと収納されている。
「家で過ごすことが多く、お出かけが少ない私には、洋服はこれで十分。クローゼットやたんすに適度な空間ができて洋服の出し入れがしやすい点でも、ちょうどいい数です」
少ないアイテムをフルに着回せば、自然に摩耗は早くなる。クタクタになるまで着尽くせば、後ろめたさを感じずに潔く処分でき、新しい服の買い替えへと気持ちよくシフトできる。
「新しい洋服を買うときは、セール品には飛びつかないようにしています。安いからと選ぶとサイズや色などどこかで妥協するから、結局は着ないのに捨てられない服になりがち。多少高くても、寸法や色、素材などを吟味して、自分が気持ちよく着られる服を厳選することも、むやみに洋服を増やさないコツです」
「ついつい衝動買いしてしまう」という人は、「自分に似合う服がよくわかっていないのでは?」と金子さんは問いかける。
「実際、そういう方のクローゼットを見せていただくと、ステキな洋服がたくさん並んでいるのにご本人のイメージに合わなかったり、色もデザインもバラバラで好みがわからなかったり、ということがよくあります。ご自分でもしっくりこないから、また新しい洋服を買ってしまう」
心当たりがある人は、一度プロの目で自分に合う洋服をアドバイスしてもらうといいそうだ。
「私自身も、カラーアナリストの方に、体の特徴や髪の色などに合った色やデザインなどを教わってから、洋服選びに迷わなくなりました」
もう一つ、洋服収納で悩ましいのは、きれいに収納しても毎日出し入れするうちにごちゃついてしまうこと。どうすればいいのだろう。
「片づけの基本は使ったら元の場所に戻すことですが、洋服の場合、着ていた服をハンガーなどにかけて風を通す必要があるのがやっかいなところ。あちこちに適当に置くと、あっというまに散らかってしまいます。おすすめは、洋服をいったん休ませる場所をつくること。私は部屋の片隅にパイプハンガーを置いて、帰宅したらひとまずそこにかけています。そして、しばらく風を通したら、クローゼットに戻す。家族にも同じようにしてもらえば、部屋をいつもすっきりと保てます」
クローゼット収納のコツ
ハンガーをそろえる
趣味のアイテムもかけておく
金子さんの厳選54着リスト
季節別や用途別、使う頻度に合わせて、必要なアイテムを厳選。
「登山を始めてアウトドア用ウエアが増え、その分街着を減らしました」
【ボトムス 14着→クローゼットに】
ボトムスは、着回しやすいオールシーズン用がほとんど。「無地が多いのですが、お出かけ用のスカートは柄物で気分を上げます」
【春夏もの 11着 秋冬もの 8着→たんすに】
春夏に重宝する部屋用ワンピースと外出用サマーニットは3着ずつ。着脱で温度調節ができるベストは、秋冬用とオールシーズン用の計2着。
【趣味のもの 14着→たんす クローゼットに】
趣味は冬はスキー、夏はスイミングと登山。「ジャケット以外のシャツやジャージ、水着などは、散らばらないようにたんすにまとめています」
【ジャケット・スーツ・コートなど 5着→クローゼットに】
コートは真冬用とトレンチを1着ずつ+革ジャケット、外出着はワンピースとスーツを1着ずつ。「この5着で、どこでも出かけられます」
これ以外に
【喪服2着】
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計54着 ※下着は含まない
「私は54枚ですが、観劇や外食などでよく出かける人は外出着がもっと多く必要なはず。自分のライフスタイルに最適な洋服の数を知り、全部をフルに使い循環させていくことが気持ちよく暮らすコツです」