【料理家・五味幹子さんのキッチン拝見】DIYで棚を設置し、ストレスフリーな空間に
調理道具は、安心して使える素材のものを
料理教室を開いていることもあり、五味さんのキッチンにある食器や調理道具などは、一般的な家庭よりもかなり多い。それでも雑多な印象を受けないのはなぜだろうか。五味さんに尋ねてみると、「本当ですか? そう思ってもらえたらうれしいのだけど」と意外そうな表情が返ってきた。
「自分ではもっとスッキリさせたくて、ものを増やさないように心がけてはいるんですが……。料理教室に必要なものはどうしても人数分そろえる必要がありますが、食器や調理道具を買うときは、多少高価であっても長く使えるものを選ぶようにしています。できれば一生使い続けられるようなもの。調理道具は素材も重視していて、有害物質のとけ出す心配が少なく、安心して使えるガラスやホーロー、ステンレス製を選ぶことが多いですね」
「食器は出合い。ピンときたら買うようにしています」
上左/使い勝手のいい、チーズグレーター(おろし器)とステンレス製の盆ざる。
上右/日本料理の大先輩が使っていた包丁を購入し、愛用している。
食器棚は「一生もの」をオーダー。何を入れても安心な丈夫さが心強い
「高価でも、できるだけ長く使えるものを」。その思いは、キッチンの収納にも反映されている。
「ずっと賃貸住宅に住んでいたので、『いつか引っ越すから』という思いがいつも頭の隅にあって。食器棚などの家具も、『とりあえず』という気持ちで買っていたんです。けれどこの家を買ったことで、意識がガラリと変化。それまで使っていた安価な家具は手放して、一生使える食器棚をオーダーしました。棚の中に収納するものを全部測って、細かい部分までお店の方と相談を重ねて発注したので、使い勝手は抜群です。とても頑丈な造りで、何を収納しても大丈夫という安心感もありますね」