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【ガーデニング】人気沸騰の多年草「エキナセア」14選!植えっぱなしで年々見事に

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光武俊子

花芯がクリのイガのように丸く盛り上がり、細長い花弁がそのまわりを囲みます。明るくカラフルな花色が夏空に映えるエキナセア。暑さ寒さに強く育てやすいことから、近年注目される多年草です。酷暑のもとでも主役になる花の魅力に迫ります。

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カラフルで大きな花が視線を引きつける

エキナセアは、アメリカの中部~東部に9種類の原種が分布。30~100㎝の草丈で、キク科ならではの小さな花の集まり、頭状花が7~10㎝と大きく、カラフルな花色で目立ちます。初夏から開花苗が出回り、秋までつぎつぎに花が楽しめます。

頭状花は、花芯の部分が筒状花、花弁に見える部分を舌状花といいます。エキナセアは舌状花がやや垂れ下がり気味なのが特徴です。咲き進むと舌状花はさらに垂れ下がって枯れ落ち、筒状花だけが残る姿もユニーク。晩秋までシードヘッドとして残して庭のアクセントにできます。

原種のなかでエキナセア・プルプレア(和名:ムラサキバレンギク)やパリダ、オウグスチフォリアの3種は、アメリカ先住民が解毒や風邪薬、鎮痛などに用いてきたハーブ。日本でも茎葉や花弁を乾燥させたハーブティーが流通しています。

【ガーデニング】人気沸騰の多年草「エキナセア」14選!植えっぱなしで年々見事に(画像2)

パリダの花芯が目立つころ

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エキナセアのハーブティー

バラエティーに富む園芸品種、原種の紹介

エキナセアの魅力のひとつはバラエティー豊富な種類があること! おもに出回るのは原種プルプレアの交配種ですが、ユニークな原種をふくめて紹介します。

原種

エキナセア・プルプレア(パープレア)

草丈;50~70㎝ 開花期:6~8月

頭状花の花径が約10㎝と大輪。エキナセアといえばおもにこの花をさします。大きな花芯(筒状花)と赤紫の花弁(舌状花)が色鮮やかで主役になる花です。和名ムラサキバレンギク。

エキナセア・テネシエンシス

草丈:60~80㎝ 開花期:6~10月

テネシーコーンフラワーとも呼ばれる原種花弁が離れていてガーベラに似た花、プルプレアより細葉で華奢な印象です。‘ロッキートップ’という交配種が人気。

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‘ロッキートップ’

エキナセア・パラドクサ

草丈:60~80㎝ 開花期:6〜8月

プルプレアに対してイエローバレンギクとも呼ばれます。鮮やかな黄色の細い花弁が垂れ下がるように開花。若いうちは成長がゆっくりです。

エキナセア・シムラータ

草丈:約60㎝ 開花期:6~9月

花芯が盛り上がり、淡いピンクの花弁の先端に切れ込みが入ります。。エキナセアのなかでは野草っぽい可憐な印象で、ナチュラルな雰囲気です。

エキナセア・パリダ

草丈:約80㎝ 開花期:6~10月

細くて長いピンク色の花弁を垂れ下げて咲く姿はシムラータに似ていますが、大型で野趣あふれ存在感があります。グラスとの相性バツグンです。

八重咲きとは、花びらがたくさん重なって咲く花のことです。通常の花よりも華やかでボリュームがあり、豪華な印象を与えます。バラ、ダリアなど、多くの植物に八重咲きの品種があります。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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花芯とは、花の中心部分に位置し、雄しべや雌しべなどの生殖器官が集まる領域を指す言葉です。特に観賞価値の高い花では、この部分の色彩や形が印象を左右します。ダリアやバラなどでは花芯の詰まり具合や形状が咲き方の美しさに関係し、園芸品種としての魅力にもなります。また、開花後の花芯の変化を観察することで、受粉や花の寿命を見極めることができます。

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花弁とは、一般に「花びら」と呼ばれる部分で、花の中でも最も視覚的に目立つ構造です。昆虫を引き寄せるための鮮やかな色や形、香りを備えており、園芸植物ではこの花弁の特徴が観賞価値に直結します。八重咲きや一重咲きの違いも花弁の枚数に関係しており、育種や品種改良ではこの部分の改良が重点的に行われます。雨や暑さで傷みやすいため、花弁の丈夫さもガーデナーには重要なポイントです。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

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交配とは、異なる個体間で花粉を授受させ、種子を作らせることを指します。自然界では風や昆虫によって行われることが多く、人為的には望ましい性質を持った植物同士を選び、花粉を人工的に移すことで、新たな品種づくりや改良が行われます。例えば、花色や香りの強いバラや、実の大きなトマトなどは、長年の交配によって生まれたものです。家庭園芸でも、自家採種やオリジナル品種の作出を目指す際に、交配は魅力的な技術の一つです。

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