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【愛の不時着】にも【梨泰院クラス】 にも出てきたスープは…? 二日酔いに愛の「豆もやしスープ」

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ゆうゆうtime編集部

二日酔いはツライですね。飲み過ぎたことを後悔しても始まらないので、何か口に入れるとしたら、しじみの味噌汁? 韓国ドラマにたびたび登場する「豆もやしのスープ」は、二日酔いのときにおすすめだといいます。ソウル在住のライター、鈴木ちひろさんに話を聞きました。

豆もやしのスープ

『愛の不時着』4話、二日酔いのユン・セリに、リ・ジョンヒョクが豆もやしのスープを作ったというシーンがありました。豆もやしのスープが入った鍋の蓋は閉まっていたので、どんなできあがりなのかは想像するしかありませんが……。

感激したセリが、指ハートでジョンヒョクに感謝の気持ちを送った、かわいらしいシーンでしたね。

豆もやしのスープが二日酔いに効くというのは、韓国では定番です。豆もやしは韓国料理ではナムルなどによく用いられる、大きい豆がくっついてるもやしのこと。日本だと大豆もやしを指すことが多いようです。

「もやしは日本ではお財布にやさしい食材ですが、韓国産の豆もやしは1袋2000ウォンほど。日本よりも高い食材ですね」と鈴木さん。

1ウォンが約0.1円とすると、1袋200円。豆もやしは日本ほどお手軽な食材ではないようですね。

「でも、日本のもやしよりもいい出汁が出ます。肝機能を高め、アルコール分解を早める成分が豊富だといいます。お酒好きの韓国人の間では二日酔いに効果のある食材として親しまれているんですよ」

肝機能を高める働きがあるという豆もやしのスープ。日本でしじみの味噌汁が果たす役割と似ているようですね。

「さらに豆もやしはビタミンCも豊富なので、お肌にもいいんです。豆もやしをいちばん手軽に、たくさん食べられる調理法が、豆もやしのスープ。味つけは、塩やニンニク、昆布などの出汁のみで、とてもシンプルです」

『梨泰院クラス』5話、チョ・イソがタンバムでおつまみを一品注文したときに、チェ・スングォンがお通しとして持ってきたのも豆もやしのスープでした。わりと大きめな、金色のアルマイトの器に入った豆もやしのスープは、見た目もシンプル。

「刺激的な味つけが多い韓国料理のなかではとても淡白な味わいのスープ。疲れた胃に染み渡ります」

豆もやしのスープは、疲れた胃腸にやさしい、愛情たっぷりの一品です。

「二日酔いにはコーヒーね」

「二日酔いにはコーヒーね」
前述した『愛の不時着』4話、豆もやしのスープの直前に来るシーンで、ジョンヒョクが淹れたコーヒーを飲みながら、セリがつぶやきます。

留学時代に使っていたコーヒーセットを戸棚の上から下ろすジョンヒョク。ほこりが積もっていて、長い間使っていなかった大切な宝物という体でしたね。市場で取り寄せたコーヒーの生豆を、庭のかまどで丁寧に炒るジョンヒョク。やがて香ばしくこげ茶に色づいたコーヒー豆をすりつぶして粉にして、サイフォンでコーヒーを淹れます。

できたての香り高いコーヒーをひと口、目を丸くして「すごくおいしい」と驚くセリに、ドヤ顔のジョンヒョクでした。

コーヒーのカフェインは、二日酔いによるズキズキした頭痛をやわらげる作用があるといいます。ただ、二日酔いのときは脱水状態になるので、水分補給の必要があります。豆もやしスープを飲むと水分が補給できていいですね。二日酔いのセリを気づかうジョンヒョクのみごとなメニューです。

料理男子はそんなにいない

『愛の不時着』で、ジョンヒョクの料理スキルはすばらしいものでした。コーヒーや豆もやしのスープだけではありません。セリが家に来た日に、とうもろこしの粉を練るところから始めて、とうもろこし麺を作り上げる様子には、目が離せませんでしたね。

錦糸卵や野菜を丁寧に切る所作も、ただものではありません。料理ができる男性は多いのでしょうか?

写真は、黄色いとうもろこし麺。韓国ではスーパーではあまり見ることがなく、ネット購入がメインのようです。

「ドラマでは、男子が手作りの韓国料理を振る舞うシーンがよくありますが、実際は料理男子はそこまで多くありません。日本の男子と同じくらいか、むしろ少ないくらいだと思いますよ」

「ただし、韓国男子は軍隊を経験しているので、軍隊で食べるインスタントラーメン、トシラッと言われる韓国式のお弁当はつくれるパターンが多いです」

トシラッは、アルミのお弁当箱にご飯、キムチ、目玉焼き、スパム、韓国のりを入れて豪快に振って食べるものだそうです。

「日本では食事をぐちゃぐちゃに混ぜることはあまりマナーがよろしくありませんが、ビビンパッのように韓国では混ぜて食べることが美徳。おいしくなる魔法のようなものです!」

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※この記事は『「不時着」しても終わらない』(主婦の友社)の巻末「韓国ドラマあるあるキーワード集」の内容をWeb掲載のため再編集しています。

※2022年10月21日に配信した記事を再構成しています。

監修者

ライター

鈴木ちひろ

日本の出版社で編集者を務めたのち、韓国人の夫と出会い2013年から韓国での暮らしを始める。日本の雑誌などに韓国のショップやライフスタイルを中心に取材・執筆。韓国人俳優のインタビューなども行う。著書に『歩いてまわる小さなソウル』(大和書房)、『行った気になれる! 妄想 韓国ドラマ旅』(主婦の友社)がある。2人の男の子のママ。韓国在住。

日本の出版社で編集者を務めたのち、韓国人の夫と出会い2013年から韓国での暮らしを始める。日本の雑誌などに韓国のショップやライフスタイルを中心に取材・執筆。韓国人俳優のインタビューなども行う。著書に『歩いてまわる小さなソウル』(大和書房)、『行った気になれる! 妄想 韓国ドラマ旅』(主婦の友社)がある。2人の男の子のママ。韓国在住。

行った気になれる! 妄想 韓国ドラマ旅

鈴木ちひろ著
主婦の友社刊

コロナ禍で大ヒットした3大ドラマ、「ヴィンチェンツォ」「愛の不時着」「梨泰院クラス」のロケ地を訪ねました。“あのシーン"のプチ情報をこまごまと収載。紹介スポットのマップ付きでです。

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