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猫はマイペースだけど、きょうだい愛が深いのは確か。お兄ちゃん猫がいもうと猫を守った【きょうだい猫の実話】

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ゆうゆうtime編集部

見回すと、少し離れた茂みでカサカサと小さな音がしました。
小さな茶色い子猫が一生懸命にミャアミャア鳴いています。

母が近づくのを見て、子猫も寄ってきました。でも、いきなり後ろを向いて、今度はそっちのほうにニャアニャア鳴いたんです。
あれ?と思って見ていたら、茂みからもう1匹、子猫が出てきました。三毛の子猫でし た。茶色の子よりも少し小さく、足取りもよろよろしています。

「きょうだいかな、こっちの子のほうが弱っている!」 母はそう言って、2匹を抱き上げました。
コロのリードを引いた父も近づいてきました。興奮して鼻をフンフンと猫に近づけようとしたコロに猫たちがおびえた様子だったので、母が手を遠ざけました。

コロの獣医さんに電話をしたら病院は開いていたので、そのまま車で連れていきました。
獣医さんのお話では、ちょっと栄養失調ぎみだけれど健康には問題がないそうでした。
「同じくらいの月齢だから、きょうだいだと思うよ」
診察のあと、子猫たちをうちに連れて帰りました。

父は、コロがいるからと、やはり猫たちを飼うのは反対でした。飼うにしても、せめて1匹は里親を探そうと言うのです。コロもだいぶおじいちゃんなので、急に子猫2匹がいっしょに住むようになるのはストレスじゃないか、という意見でした。父はコロが大好きなので、コロのことを第一に考えていたようです。

私は猫たちを飼いたかったけど、父が強くダメと言うなら、それに反対するのはむずか しいと思っていましたが、意外にも母が味方してくれました。
「バラバラになったらかわいそう。あんなに仲がいいんだから、2匹いっしょに育ててあ げたい」

茶色の子は、自分のきょうだいが弱っているのがわかっていたんだと思う。お母さん猫もいなかったし、私たちの車を見て一生懸命に鳴いたの。
「ぼくたちを助けて」って。
自分ががんばらなきゃ、きょうだいも自分も死んじゃうって理解していたんじゃないかな。自分だっておなかがすいて心細かっただろうに。
きょうだいを置いて、自分だけどこかに行っちゃうこともできたのに、離れようとしなかったんだよ。そんな子たちを離れ離れにさせるなんて、ママはしたくないな。
母の話を聞いて、私は泣いてしまいました。

2匹は動物病院でもうちに来てからも、ぴったりくっついて離れませんでした。部屋でくっついて眠っている子猫を、私も離したくありません。

「私もお世話するから!」と父に頼み込んだら、泣いている私を見て却下できなかったの か、「うーん。じゃあ、コロが大丈夫ならってことで、ひとまず様子を見るか」と言って くれました。

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