『医師チャ・ジョンスク』というタイトルだけ見ると、韓流お得意の医療系ドラマかと思いきや、それだけには収まらない。中年女性医師を主人公に据えた、第２の人生スタート応援ドラマであることが、４話まで進んだところで明らかになる。

伝わってくるのは、人生に遅すぎることはない。たとえキャリアのブランクがあろうとも、家族の反対があろうとも、自分がほんとうにやりたいことは何歳になってからでも始められる、という前向きなメッセージだ。中年になったら夢は捨てなきゃだめ、なんてことはないことを、ジョンスク役のオム・ジョンファ（実年齢は53歳！）が体当たりで演じてみせる。

やむを得ず仕事を離れると、再就職がむずかしかったり、以前のキャリアが生かせなかったりするのは、韓国だけでなく日本も同じこと。ジョンスクと同世代の女性にとっては、間違いなく感情移入して見ることができる胸アツドラマだと思う。韓国で視聴率が回を追うごとに上がっていったというのも頷ける。

それにしても、ジョンスクの担当医で、同じ病院で働くことになる独身医師・ロイ・キムのイケメンぶりたるや……。演じているミン・ウヒョクはミュージカル版『愛の不時着』で、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク役を務めたという。どことなくドラマ版の人気俳優ヒョンビンを彷彿とさせる面影と立ち居振る舞い。やさしさが全身からあふれ出て、日本でもブレイク必至！です。

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