韓国ドラマあるある コンビニで食べるカップ麺がおいしそうに見えるのはなぜ?
韓国ドラマではラーメンを食べるシーンがよく出てきます。インスタントラーメンを自宅で作って食べるシーン。その食べ方もちょっとユニークですよね。そして「ラーメン食べる?」というセリフに込めた思いは……? ソウル在住のライター、鈴木ちひろさんに、ラーメン事情について教えてもらいました。
★韓国ドラマの定番をもっと見る★
【韓国ドラマあるある】キムチを分けてもらうシーンに隠された意味とは?鍋のまま食べるのがおいしい⁉︎
韓国ドラマでよく見かけるのが、インスタントラーメンをつくった鍋のまま、丼にうつさずに、フーフーしながら食べるシーン。鍋の蓋を皿のかわりにして、熱い麺をちょっとのせて、冷ましながら食べることもあります。「おいしそう! あんなふうにして食べてみたい」と思わずにはいられません。
ラーメンの鍋をテーブルの真ん中にドンと置いて、器にとりわけてみんなで食べるシーンもよくあります。『賢い医師生活』でも大きな鍋を5人が囲むシーンがよく登場しましたね。
そしてインスタントラーメンに必ず添えるのは、キムチ。白菜キムチやカクテキだったりしますが、チャーシューや卵やメンマをのせる光景はあまり見ないように思います。
『キム秘書はいったい、なぜ?』では、いいとこ育ちのイ・ヨンジュン副会長が、キム秘書にすすめられて、初めてインスタントラーメンを食べるシーンがありました。麺にそっと、キムチをのせてあげるキム秘書。「ラーメンはキムチと一緒に食べるのがおいしいですから」と言っていましたね。
「韓国ドラマで必ずといっていいほど出てくるラーメンを食べるシーンですが、自宅でも、コンビニでも、観光公園でも、登山でも、韓国人はどこででもラーメンをよく食べます」と鈴木さん。
「軍隊ではカップ麺ではなく袋入りの辛ラーメンにそのまま粉末とお湯を入れて食べるそうですよ」
それはまた、袋を持っている手が熱くなりそうです…。ラーメンが大好きなお国柄。ひとりあたりのインスタントラーメンの消費量は韓国が世界一ともいわれているそうです。
大ヒットした『イカゲーム』では、インスタントラーメンを生で食べるというシーンがありました。主人公のソン・ギフンが、インスタントラーメンをそのまま砕いて、粉末スープをかけて、焼酎のおつまみとして食べるシーン。
「この、ゆでずに乾麺をそのまま食べるというのは、割とポピュラーな食べ方です。子どものお菓子でも同じ方式で麺を砕いて粉をかけて食べる『プショプショ』というのがあります」
コンビニではカップ麺!
種類が豊富ですが、どれを食べてもだいたい辛いといわれるカップ麺も人気だそうです。スーパーの陳列棚一面にカップ麺が並んでいる様子は圧巻です。
「韓国ドラマでよく見る、コンビニのイートインでの食事のシーンも、決まってカップ麺を食べていますよね。なぜだかあれがとってもおいしそう。ズズズ〜ッと音を立てて豪快に食べたいですね。そして、おにぎり(韓国語で三角キムパッ)をいっしょに食べるのが定番です」
「コンビニには熱湯が出る機械が必ず設置してあるので、お会計のあと、お湯を入れてラーメンを作ります。韓国で人気なのは、ユッケジャンラーメンの小さいカップ麺」
ユッケジャンラーメンには大きいカップ麺もあるそうですが、「大きいカップや袋入りは、なぜか味が変わると都市伝説のように広まっています」と鈴木さん。
『相続者たち』では、キム・ウビンが演じるチェ・ヨンド御用達のコンビニにて、カップ麺を食べるヨンドの姿がよく目撃されていましたね。
「コンビニのイートイン席は意外に落ち着きます。外を眺めながらひと休みできるから。コンビニには、ラーメンのスープの食べ残しを捨てるゴミ箱もちゃんと設置されているんですよ」
「コロナでいろいろ制限が増えた時期がありましたが、コンビニのイートインの席はなくならず残っていました。コンビニラーメンはそのくらい、韓国人にとってなくてはならない存在なんですよね」
ソウルに行ったら、コンビニの席に座って、フーフーしながらラーメンを食べたいですね!