韓国リメイク版「愛していると言ってくれ」。大人だからこそできる恋に、素直に憧れる5~8話レビュー【韓国ドラマ】
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marumi
そして、いよいよ登場するのが、ジヌの大学時代の元カノ・ソン・ソギョン(キム・ジヒョン)だ。海外生活から帰国して、ジヌが美術教師を務めるアートセンターの館長に就任する、という奇遇。別れた理由は謎のまま、ジヌの個展を開きたいと接近するクール・ビューティーだ。
そんなソギョンが館長の仕事としてまず関心を示したのは、「DINO」とタギングが添えられた街角の壁画。誰が描いたのかはわからない。言わば、バンクシーのような創作活動。集めた情報の中には、済州島でモウンが見かけた壁画も含まれていた。もちろん、描いたのはジヌだ。
一方、「友人だ」というジヌとソギョンの関係が気になり出したモウン。デートの待ち合わせ場所に座るジヌの姿を見て、「あの絵を思い出した」と済州島で写メした壁画の画像を見せる。「DINO」の壁画を通して絡み合う3人の運命の糸。「何となく寂しそうに見えて、隣にいてあげたいと思ってしまう、そんな絵」とつぶやくモウンに、「モウンさんは心の温かい人だ」と穏やかに微笑むジヌ。だが、2人の恋の行方に暗雲の兆しがよぎる。
ジヌの部屋を訪ねたモウンは、片隅にひっそり置かれたファックスに気づく。そばにあったのが「会いたい ソギョン」と書かれた1枚の紙。それは、ソギョンからジヌ宛の送信だった。
ファックスは、28年前に放送されたオリジナル版で、主役の2人が溢れる気持ちを伝え合ったキーアイテム。だが、時代設定を現代に移した結果、使えないことをチョン・ウソン自身が「惜しい」と語っている。だが、オマージュを忘れてはいなかった。
大人の男女が、全力でちゃんとラブストーリーと向き合っている韓国版『愛していると言ってくれ』。「いい年をして」という照れや恥じらいは一切遮断して、「こういうドラマが見たいでしょ?」とストレートに投げかけてくる潔さが清々しい。ファンの期待を決して裏切らないのだ。だからこそ、ジヌとモウンはこの先も、きっと見ているこちらが照れくさくなるくらいの正真正銘ラブストーリーを届けてくれるに違いない。
配信情報
『愛していると言ってくれ』
ディズニープラス スターにて独占配信中
(全16話/毎週月・火1話ずつ配信)
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原作 日本のテレビドラマ「愛していると言ってくれ」(脚本 北川悦吏子・製作 TBS)
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