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ソウルで最大の市場・京東市場内にできたスターバックスは、古い映画館を改装した新名所!【2023年連載1位記事】

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鈴木ちひろ

マチュアリストの人気連載「鈴木ちひろの『旬の韓国歩き』」のなかでの2023年1位の記事をご紹介します。
※記事の初出は2023年3月。内容は取材時の状況です。
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韓国と言ったら市場! そして、ソウルで一番の規模を誇るのがソウルの東に位置する京東市場です。そこに2022年12月、古い映画館を改装したスターバックスがオープン。広々とした店内は雰囲気の良さも抜群で、若者も多く集い、市場の活性化に一役買っています。

古いものをうまく利用して、唯一無二のスタバが完成!

京東市場は1960年に開設された農産物の卸売市場。道を挟んだ隣には韓方を扱う薬令市場もあり、敷地面積は30万平方メートルに及ぶと言われています。そんな韓国の食と健康の中心地に、韓国人がもっとも好きなコーヒーショップ・スターバックスがオープン! 市場の開設と同じ1960年に建てられた建物の3階にある映画館を改装した店舗は、オープンから3カ月ほど過ぎてもSNSでホットスポットとして注目を集めています。

映画館のレイアウトを生かして、解放感のある造りに。市場にはお年寄りが目立ちますが、ここは若者や、平日の午前中に訪れたため主婦層が目立ちました。4人座れるソファ席のほか、1人で読書を楽しめるボックス席のような客席もあり、多様なニーズにこたえます。

客席からカウンターを見て。ここからの景色はまさに映画館。客席は多めですが、映画館ゆえの高低差があるため、混雑していてもそこまで苦に感じません。天井も高く、控えめのライティングで落ち着いたひと時を過ごせます。

スターバックスのほか、LG電子が協力して廃館になっていた映画館を再生したこのプロジェクト。スタバのほかにLG電子の最新技術を体感できる展示コーナーもあり、週末は多くの若者でにぎわいます。そして、売り上げの一部が市場の活性化に使われるというのもポイント。

私もそうですが、最近の主婦は市場ではなく大型マートやオンラインスーパーを利用しがちで、市場に行くことがあまりありません。京東市場を訪れても、やはり目立つのは60歳以上のハルモニたち。そんな若者離れが顕著な市場に、こうして話題のスポットができるのはとてもいいことだな、と思いました。

だからと言って韓国人が市場が嫌いになったのかというとそうではなく、より便利で清潔感のあるマートに若い世代は移行したという、日本と同じ経緯をたどっているだけです。旅行に行くと市場を見るのはマストですし、市場で食べ歩きをするのも楽しいイベント。けれど、生活の一部としてそこで買い物をするかというと、ちょっと違うということです。

スタバ目当てで京東市場に行くと、スーパーには売っていない珍しい野菜や大量で安い乾物など、いろいろ欲しくなるもの。こうした地域活性に一役買うカフェや複合施設が、今後もできることを願います。

カフェの2階(建物の4階)にはバルコニー席も。“韓国あるある”でコンセントのある席も多いので、パソコンをする人も目立ちました。

オーダーしたドリンクが出来上がったら、プロジェクターを使ってお知らせ。自分の名前がドドーンと出て驚きましたが、この演出は人気が高いそう。

場所は京東市場の4番ゲートをくぐってすぐ右手にある階段を上った先。入り口の看板を見逃さないで。

(DATA)
スターバックス 京東1960店
ソウル市 東大門区 古山子路36キル 3 3~4階
TEL:1522-3232
営業時間:9:00~22:00
無休
地下鉄1号線 祭基洞駅 2番出口から徒歩約5分

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