「御史(オサ)とジョイ」ラブコメとサスペンスが秒で切り替わる9~10話レビュー【韓国ドラマ】
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marumi
さらに“再会”は続く。漢陽での住まい探しで、詐欺に遭いかけていたジョイたち女子3人組を救ったのは、幼なじみのスンユル(エン〈VIXX〉)。ジョイが結婚するまで、親しく過ごした仲だが、いまや訴訟で負け知らずの外知部(弁護士)に出世していた。酒幕(居酒屋)で酒を酌み交わし、ジョイになれなれしく接するスンユルにやきもちを焼くイオンが可愛い。
反面、役人として捜査を指揮するイオンの表情は凛々しく、あくまでも厳しい。ラブコメとサスペンスが秒で切り替わるのがこのドラマの見どころの1つでもある。
王命を受けたイオンは、領議政の手先として悪事を働いた悪党を次々と捕えるが、テソの行方だけはつかめなかった。このテソこそ、父である領議政の指示で毒薬にもなる薬草の烏頭を違法に栽培し、世子の治腫医になりすまして毒殺を企てたと狙いをつけた人物なのだ。治腫医が世子に薬湯を飲ませる現場に居合わせていたイオンの後悔の深さは測り知れないはずだ。
「悪い人ばかりが幸せになる世の中は不公平。離婚して自立したいとあこがれた漢陽に来られても、ずっと恋しかった母に会えても、何の意味があるの?」
再会の夜、幸せに満ち足りているはずのジョイのストレートな問いかけに、イオンが返した言葉が心に響く。
「一度死にかけてわかった。お前の隣にいる今がなかなか幸せだと。きっとそう悪いことばかりではないはずだ。お前のそばには私がいるから。そして、すべての悪を暴き、世の中は無意味ではないと証明するよ」
生来の面倒くさがり屋で、料理と食べ歩きが趣味。結婚するのが嫌で、祖母に勧めに従って官僚になったお坊ちゃまイオンが、心のうちに芽生えた使命感を初めて口にした瞬間だ。それは、ジョイとの将来を暗示している言葉にも聞こえる。
どんな困難にも挫けず立ち向かうジョイと出会って、変わっていくイオン。出会い、そして“再会”は人の心を動かす素敵なパワーを秘めている。
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