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「御史(オサ)とジョイ」イオン(2PMのテギョン)が料理をしながらイチャつく場面に和む11~12話レビュー【韓国ドラマ】

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marumi

「御史(オサ)とジョイ」は2021年、韓国のtvNで放送されたテレビドラマ。悪事を暴く正義とトキメキの捜査劇です。NHK BS・NHK BSプレミアム4Kで2023年12月より、日曜よる9時から放送中。全16話の作品の11〜12話のレビューをお届けします。
※ネタバレにご注意ください

★前回はこちら★

「御史(オサ)とジョイ」ラブコメとサスペンスが秒で切り替わる9~10話レビュー【韓国ドラマ】

イオン(テギョン)は、領議政パク・スン(チョン・ボソク)が王の息子・世子毒殺の黒幕であり、その見返りに王から忠清道の利権を与えられたことを突き止めた。狡猾なパク・スンの悪事を暴くべく、確たる証拠を求めて葛藤する11~12話。“良心”に従うことは、ときに苦しい選択を迫るものなのだと気づかされる。

漢陽で女子3人生活を始めたジョイ(キム・ヘユン)。ジョイの仕立ての腕とビリョン(チェ・ウォンビン)の巫女占いが評判を呼び、グァンスン(イ・サンヒ)のビジネスセンスも相まって商売は大繁盛。離縁してまで手に入れたかった、自分らしい生き方の第一歩を踏み出していた。

しかし、ジョイには一つ、気がかりが。それは、イオンに渡す約束をしたパク・スン追及の大事な証拠品「煙硝売買帳簿」をいまだに手元に持っていることだった。

なぜなら、そこには母の蝶の印とトロクソンという名が記されているから。帳簿を渡せば、母は処罰されるかもしれない。母の身を守るか、母を売ってでも悪事は許さないという正義を貫くか。ジョイは、自らが従うべき“良心”に逡巡する。

そんなジョイの目の前に、いまはトロクソンとして生きる母ドクボン(ペ・ジョンオク)が突然訪ねてくる。そして、9年ぶりの抱擁に涙するのも束の間、母は「あなたはあなたの人生を精一杯生きなさい」「母親としての役目はこれで最後」と突き放し、ジョイの前から去って行った。

一方のイオン。世子殺しの証拠となるはずの「薬房日記」とともに行方不明になった治腫医を発見したときはすでに、テソ(パク・ジェギュン)に殺されたあとだった。逃走したテソを捕らえ、刀を突きつけるイオン。だが、「たとえ誰かを殺す権利が与えられても、私はその権利は行使しない。それが私の、人としての良心だ」とテソを生かす。

兄と慕った世子を失った苦しみは計り知れず、ようやく捕まえた宿敵テソをひと思いに、という衝動がこみ上げた違いない。でも、人を殺してはならない、と決めた“良心”にイオンは従った。“良心”とはときに、苦渋の判断を迫るものだ。

そして、テソを宮殿に連行するイオンを見かけたジョイは、竈の火にくべようとしていた帳簿をイオンに届ける。悪がまかり通る世の中は変えなくてはならない、きっと母ドクボンの意思も同じはず、と心が決まった瞬間だ。

だが、罪人テソにも、テソなりの“良心”があった。ともに悪徳商団を切り盛りしてきたマルチョン(チョン・スンウォン)とメンス(キム・ヒョンジュン)に牢獄で再会したテソ。殺害した治腫医から世子暗殺の真相を記した証文を手に入れたいまこそ、2人には逃げて生き延びろ、と諭す。

庶子である自分と同様の境遇に生まれ、長いこと命懸けで付き従ってくれたマルチョンとメンス。もはや2人を、父パク・スン告発の道連れにはできない。自分一人で自爆する、というテソの揺るがぬ覚悟。孤独だったテソにとって、2人は見殺しにはできない存在になっていたのだろう。「自分を置いて逃げろ!」もテソなりの“良心”だ。そんなテソの表情はどこか清々しい。

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