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今陽子さんが出会った一曲「この歌が歌手になりたいという夢を叶えるきっかけになりました」

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ゆうゆう編集部

今陽子さんが歌手を志すきっかけとなった一曲とは? 当時大人気だったいしだあゆみさんとのエピソードなども教えていただきました。

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PROFILE
今 陽子さん

こん・ようこ●1951年、愛知県生まれ。
66年から作曲家・いずみたく氏に師事し、67年に歌手デビュー。68年、ピンキーとキラーズを結成し、デビューシングル「恋の季節」が大ヒット。
81年には単身で渡米、ニューヨークで歌・ダンス・語学などを学ぶ。
帰国後は歌手活動の他、ドラマや舞台などでも活躍。
オフィシャルブログ「This is my season」https://ameblo.jp/yoko-kon/

この歌が「歌手になりたい」という夢を叶えるきっかけに

私は小さい頃から大の洋楽好き。コニー・フランシスやブレンダ・リーなどのポップス系からチェット・ベイカーといったジャズまで、洋楽ばかり聴いているマセた女の子でした。

愛知県横須賀町(現在は東海市)出身ですが、中学生のとき、当時大人気だったいしだあゆみさんが名古屋にイベントでいらっしゃいました。父がそのイベントの司会を務めたこともあり、あゆみさんのファンだった私は楽屋に入れてもらったんです。あゆみさんと仲よくなっておしゃべりしていたら、当時のあゆみさんのマネージャーさんから「キミ、芸能界に興味ない?」と声をかけられました。

「歌がすごく好きで、歌手になるのが夢です」と答えると、「うちの社長は作曲家のいずみたく先生。とりあえず何か歌って、テープに録って聴かせてほしい」と言われました。そこで歌ったのが、ビートルズの「ミッシェル」です。当時はカラオケなんてありませんから、自宅のステレオでレコードをかけ、それに合わせて歌って。録音したテープを東京に送りました。

ところが、録音に使ったのは当時の主流だったオープンリールのテープレコーダー。愛知と東京では電源周波数が違うため正しく再生されず、聴けなかったそうです。そこで春休みに上京し、いずみ先生の目の前で歌うことに。そのときも「ミッシェル」を歌いました。先生はヒット曲をたくさんおもちです。子どもながらに「先生の歌も歌ったほうがいいかな」と思い、いずみたく作品も歌いました(笑)。

私はあまり深く考えないタイプ。初めて先生の前で歌を披露するときも「いつものように歌えばいいんじゃないか」と、たいして緊張もしませんでした。変に度胸があったんですね。その度胸のよさから「この子はもしかしたらすごい歌手になるかもしれない」と思われたらしいと、後に知りました。

こうして本格的にプロの先生について、歌をちゃんと勉強することに。「ミッシェル」をきっかけに、歌手の道へと踏み出しました。

ザ・ビートルズ「ミッシェル」

1965年に発売された、6作目のイギリス盤公式オリジナルアルバム『ラバー・ソウル』収録。その後、イタリアやオランダなどでシングルカットされ、67年のグラミー賞で最優秀楽曲賞を受賞した。

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※この記事は「ゆうゆう」2024年6月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

ゆうゆう2024年6月号

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