「お金が貯まらない人」の10の習慣とは? ファイナンシャルプランナー・深田晶恵さんがアドバイス【前編】
あるある③「健康のために」と言われるとつい買ってしまう
⚫︎チラシ、雑誌、新聞に載っているサプリを見ていると、「これは体にいいのでは?」とつい申し込んでしまう。多いときは5~6種類に。特によかったという実感はない。(北のマリーさん・74歳)
⚫︎雑誌や新聞に載っていたサプリを「試しに」と思って購入。「定期のほうが割安だから」と言われ、断り切れずに毎月支払いをしています。化粧品、育毛剤、サプリメント3種類、水といったものの支払いに追われています。そして使い切れずにたまっています。(K・Hさん・75歳)
あるある④「お買い得」に目がなくて、衝動買いしてしまう
⚫︎マヨネーズ、スパゲッティ、オリーブオイル、プロセスチーズ……賞味期限の長いものは、スーパーの特売日に安売りしていると、ストックがあるのに買ってしまいます。マヨネーズだけで3本ストック中。(H美さん・63歳)
⚫︎夫がムダなものをやたらとメルカリで購入しています。ほぼ中毒状態で、私はイラッとしてばかり。(Yさん・63歳)
⚫︎スーパーで消費期限が迫って安くなっているものをつい買ってしまう。でも、少し使って忘れてしまうことが多いんです。(K.Sさん・73歳)
⚫︎バーゲンにつられて買った衣服は、値札のついたままタンスの肥やしに。それも同じような服ばかり。今は仕事をしていないので、ほとんど着ていません。(タンスのこやしさん・70歳)
あるある⑤「いいもの」「自分へのごほうび」にはお金を惜しまない
⚫︎ストレスがたまったら「自分へのごほうび」でテンションを上げます。好きなブランドのバッグや靴、限定品の時計などを購入して「ボーナスまでは頑張るぞ!」とやる気を出します。(MMさん・54歳)
⚫︎義母は「安いものはそれなりよ」が口グセの人で、洋服も靴もバッグも時計も高級ブランドで、立派な食器棚には高そうな和洋の食器が並んでいました。さぞかしお金持ちなんだろうと思っていたけれど、亡くなったとき貯蓄は雀の涙。地方の実家は売れず、立派な家具ごと取り壊されました。(YYさん・58歳)
【深田さんのアドバイス】買っても使わなければゴミ。あとで処分する家族はつらい
あるある習慣③や④に共通するのが、「お買い得」といううたい文句だ。
「結局、使い切れないなら買っても意味がありません。私の義母もそういうタイプで、亡くなったあとにキッチンから賞味期限の切れた高級昆布が6袋、すりごまが10袋、10年前の缶詰が山ほど出てきました。大好きな義母でしたが、このときばかりは嫌いになりそうでした(笑)」
⑤のように、迷いなくお金を使うことが好きな人もいる。
「現役世代ならまだしも、リタイアしたあとに困るのは自分です。YYさんのお義母さんは反面教師だと考えましょう。どんな高級品でも、家族が受け継げるものは多くありません。②の『買っただけで読んでいない本』も、④の『値札がついたままの洋服』も、持ち主が亡くなったらすべてゴミ。私たちだって、いつお迎えがくるかわかりません。最終的に処分する人のつらさを考えて、買いたい気持ちにブレーキをかけましょう」
取材・文/神 素子
※この記事は「ゆうゆう」2023年12月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
※2023年11月25日に配信した記事を再編集しています。