「とにかく最高の場所だった」モンサンミッシェルとはどんなところ?中道あんさん流
メインスポットは頂上にある修道院。島の城壁に沿って石の階段や石畳の道が続いていく。修道院の中は複雑な構造になっており、探検家になったような気分で見て回った。私たちは絵になる風景を見つけるとモデルさんのようにポージングをして写真を撮ったり、動画を撮って楽しんだ。気ままにそんなことができたのも本当に人が少 なかったからだ。
3階には中庭があり、周囲を回廊が囲んでいる。永遠に続くかのような錯覚をしてしまう空間を私たちだけで堪能した。祭壇を安置する身廊(しんろう)はとても天井が高く静寂だった。修道院の西のテラスからの眺めは絶景で、何もないからこその贅沢を肌で感じた。生きていれば、嫌なことも大変なこともあるけれど、延々と続く草原と潮が引いた砂浜を眺めていると、どうでもいいように思えてきた。
そうそう、モン・サン・ミッシェルの名物料理は、ふわぁふわぁのオムレツ。同じツアーに参加した人たちの中で、私たちだけがオムレツつきのランチツアーに参加しなかった。そのかわり、島内にあるホテル「ラ・ヴィエイユ・オーベルジュ(La Vieille Auberge )」のテラスで、牧草を食べてスクスクと育った頭だけ黒い仔羊(牧草を食べている姿を車窓から何度も見た)のグリルと生ガキ、ボールに山盛りの蒸しムール貝を堪能した。
主婦歴30年以上、食いしん坊歴60年の鼻は、おいしいものにも敏感だが、その逆も然りなのだ。日本に帰ってからVlogで名物料理であるオムレツの食レポのガッカリ感を見て、やはり私の鼻は確かだったと思った(好みは人によって違うのであくまで想像だけれど)。
※この記事は『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』中道あん著(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました
中道あん著
主婦の友社刊
ひょんなことから50代にひとり旅を経験した著者。これまで「旅はだれかと行くもの」「ひとり旅って楽しいの??」と思っていたのに、経験してみたらものすごく楽しかった!そこから国内ひとり旅に目覚め、今回とうとう海外ひとり旅にもチャレンジ。しかも、目的地はずっとあこがれだったパリ!(ティファニーの指輪はあきらめて涙)。ただし、国内は旅慣れてきたとはいえ、純粋な海外ひとり旅は初めて。ホテルはどうする?言葉は大丈夫?ぼったくられたりしない??ドギマギしながら準備をし、いざパリへ!!60才を迎えた著者の初めて体験を通じて、読者もパリをひとり旅している気分になれる1冊。さらに、大人の女性のひとり旅ならではの実用情報も満載(荷物の準備は?資金の作り方は?言葉は?危険じゃないの?現地でどう過ごす?etc.)。クスッと笑える、繰り返し読みたいシニアのリアル旅エッセイ。
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