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50代半ばで転職したブイロガーの決断とは?思わぬ資格が役に立った経験を告白

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ゆうゆうtime編集部

どう生きるのかを考えることが、自分の暮らしを形づくります。あなたは何を大事に生きていますか。ちゃんと自分と向き合っていますか。新刊『自分サイズのすっきり大人暮らし』(主婦の友社)から、会社員でブイロガーのナツさんをご紹介します。3回に分けてお届けする、第1回は、自分サイズの暮らしを歩もうと、転職を重ねてきたナツさんのストーリー。

プロフィール
ナツさん

短大卒業後、証券会社に就職。その後転職し、広告会社ではウェブ制作業務、EC ワイン会社ではコンテンツ制作業務など、さまざまな職を経験。現在は会社員として事務職に携わりながら「bonbons」としてブイログを発信。
“日々をおもしろがれる大人になる” をモットーに、いろいろな試みを日常レベルで実験中。
https://www.youtube.com/@bonbonslife

空が青く見える。 そう感じられる自分の心を守りたい

休日でも朝7時には起きて、まっさきに朝食を。「世の食べものの中でいちばん好き」というトーストとコーヒーをいただき、心が満足したところで、掃除をささっとすませ、ブイログ(暮らしの動画)の制作にとりかかる。途中、行き詰まったら料理でリフレッシュしながら──。

ナツさんがこのような週末を送るようになったのは56歳のとき。忙しいIT業界から転職したのがきっかけだった。ただでさえ大変な転職活動。しかも50代での転職というと腰が重くなりがちだが、これまでに何度も転職を経験しているそうで、「変化への耐性はあるほうかもしれません。常に人生やり直してばかりなんですよ」と笑う。

はじめての仕事は、短大卒業後に就いた証券会社の営業職。そこでは20代の新入社員にあてがわれるには重すぎるノルマが毎日待っていた。

「それでも企業の看板と、販売ツールや仕組みが充実していたおかげで、なんとかクリアできたんですよね。でも、これが一生続くのはしんどい」

そう思ったナツさんは、証券会社を6年で退職し、昔から好きだった「言葉」の道へ。

コピーライター講座に通い、広告会社に就職して。「憧れのクリエイティブ業」と心躍らせたのは束の間。そこは小さなプロダクションで、末端の仕事を次から次へとこなさなくてはいけない現実が待ち受けていた。次第に疲弊していく心身。結局、その後も職探しの旅は続いた。

「何をやってもしんどくて、とにかく焦っていた」と、ナツさんは当時を振り返る。

「つい保身に走って、やりたいことではなく、お金につながりそうなことを学んでみたり、大枚はたいて学校に行ってみたり。でも保身のためにやったことって、どれも役に立たなくて。たとえば資格を取ったとしても、履歴書には書けるけど〝それできるの?〟と言われると、できないし、やりたくないし。好きじゃないことは、重たくなるだけなんですよね。そんな中、唯一役に立ったのが、趣味で取ったワインエキスパートの資格でした」

本は人生の一部。「どんなときも本や歌詞の一節に救われてきました」

江國香織さんは好きな作家の1 人。「『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』という、このタイトルこそ人生の標語ではないでしょうか」

心に響いた映画のポスターはデスク前に。

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