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【ガーデニング】雑草を取る手間がラクになる!プロが実践するワザを伝授

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光武俊子

暑さとともにはびこる雑草。「夏は雑草との闘いです」という声をよく聞きます。今年は5月でも真夏日になる日もあり、熱中症が心配です。猛暑の草取りを、なんとかラクしませんか。草がすんなり抜ける土づくりや雑草をはびこらせない裏ワザまで、プロのガーデナーさんが実践している工夫をご紹介します。

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初夏に大きく育つ草花苗で、雑草をはびこらせない

春の花が咲き終わった大型連休に、秋まで咲く一年草などの苗を植えつけた方が多いのではないでしょうか。気温が上がって宿根草もグングン育つこの時期、雑草も目立ち始めますね。

でも、しばらくして一年草宿根草の株が大きくなれば、株の周囲は日差しが当たりにくくなり、雑草がはびこるスペースもなくなります。植えたばかりの草花苗が小さくて庭の余白が目立つ今、暑さも厳しくない5月にしっかり除草して、草花苗が雑草に負けずにいち早く成長するようにしましょう。

このことは東京や神奈川県で公共の庭をいくつも管理しているガーデナーさんに教えてもらいました。なかでもカヤツリグサやカラスノエンドウなど、大きくなると抜きにくい雑草を見逃さないようにしているそうです。また、ドクダミやスギナのように地下茎でふえるものは、地上部の茎葉を鎌などで切り取るのが効果的。以前は根を取り除くのが推奨されましたが、根に刺激を与えないほうが広がりにくいという報告があります。

プロは①初夏に大きく育つ草花を植え、②まだ暑くない5月に除草して、③大きくしたくない雑草や地下茎でふえる雑草を重点的に抜くことで、真夏の除草をラクにしているのです。

【ガーデニング】雑草を取る手間がラクになる!プロが実践するワザを伝授(画像2)

カラスノエンドウ

【ガーデニング】雑草を取る手間がラクになる!プロが実践するワザを伝授(画像3)

カヤツリグサ

お日さまが当たることで雑草はふえる

さて、草1本残さずきれいに除草したのに、あっという間にまた草が生えてがっかりした経験がありませんか? じつは地中には無数の草のタネが眠っているのです。地表の雑草が抜かれて土が掘り起こされて日ざしが当たると、眠っていた草のタネが芽生えます。

雑草は生命力が強いため、地面と水に日光がそろえば成長します。そこで、防草シートは日差しを遮断して草を生えにくくするわけです。防草シートは入手しやすく、シートをピンで地面に固定するだけなので手軽です。ただ、花壇の中のように込み入った場所には向きません。なにより見た目が気になりますね。

この時期、花壇でまだ大きく育っていない草花苗のまわりは樹皮を砕いたバークや腐葉土マルチングしたり、表土を覆うグラウンドカバープランツを利用するのがおすすめです。除草するときも地面を丸裸にするより、大きくなる雑草や繁殖力の強い雑草だけを抜きましょう。これを選択的除草といいます。

選択的除草はビオトープガーデンなどに用いられる手法で、生物多様性を意識して侵入してきた外来種を選択して除草するというもの。オオアレチノギクやヒメジョオン、セイタカアワダチソウなどの外来種で大きくなるものだけを除草するので、短時間で終わります。草丈の低い雑草は残っていても、草花の見映えに影響しないのでそのままOKです。

【ガーデニング】雑草を取る手間がラクになる!プロが実践するワザを伝授(画像4)

防草シートを張る

【ガーデニング】雑草を取る手間がラクになる!プロが実践するワザを伝授(画像5)

苗のまわりにバークを敷く

グラウンドカバーとは、地表を這うように広がり、地面を覆う植物を指します。クリーピングタイム、シバザクラなどが代表的で、雑草の抑制や土壌の乾燥防止、美観の向上に役立ちます。

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マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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ビオトープとは、生き物たちが自然に近い形で住める環境を再現した空間のことを指します。ガーデニングにおいては、庭や鉢植えで池や水場、草花などを組み合わせ、小さな生態系を作る手法として親しまれています。昆虫や小動物、植物が共存する魅力的な空間を生み出し、生態観察や環境学習の場としても人気があります。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

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宿根草とは、一度植えると毎年花を咲かせる植物のことです。冬に地上部が枯れても地下部が生き続け、翌年再び芽を出す植物を指すことが多いです。​

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地下茎とは、植物の茎が地中に発達する構造を指します。この茎は地表には見えませんが、栄養を貯蔵・増殖する重要な役割を果たします。ジャガイモやショウガがその具体例で、次世代の芽を形成して繁殖を助けます。ガーデニングでは、地下茎植物の管理や植えつけ方法を知ることが、より健全な生長を促すカギとなります。

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一年草とは、発芽から開花、結実、枯死までのライフサイクルを1年以内で終える植物のことです。春にタネをまいて夏から秋に花を咲かせる「春まき一年草」と、秋にタネをまいて翌春から初夏に開花する「秋まき一年草」に分類されます。代表的な春まき一年草には、ヒマワリやコスモスがあります。短期間で生長し、華やかな花を楽しめるのが特徴です。

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表土とは、ガーデニングや農作業において地表のごく浅い部分を指し、植物の生育に重要な土壌層です。この部分は通常、有機物や微生物が豊富で、植物が栄養を吸収しやすい環境を提供します。また、水分を保持しつつ排水性も高いため、根の生長を促進します。特にガーデニングでは、健康な表土を保つことが美しい花や元気な野菜を育てる鍵となります。草花を植える際には、表土の改良や適切な肥料の使用が推奨されます。

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堆肥とは、落ち葉や草、野菜くずなどの植物性廃棄物や動物のふん尿などを発酵・分解させて作られる有機質肥料の一種です。土壌の改良や植物の育成を助ける役割があり、ガーデニングでは土の栄養補給やふかふかな土壌づくりに欠かせません。自家製の堆肥を作ることで廃棄物の再利用が可能になり、環境にも優しい方法として注目されています。発酵の過程で微生物が活躍するため、適度な湿度と空気の供給を保つことが重要です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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