「収入が6割減ってもこれなら大丈夫!」【自分の力でもてるサイズ】で心も体も健やかに【60代のブイロガー・ナツさん】
人生の後半戦、“自分サイズ"を見直して、シンプルかつコンパクトに暮らし替えをされた方を紹介する「小さい暮らし」の見本帖。前回に続き登場いただくのは、契約社員として働く傍らブイロガーとしても活躍するナツさん。退職を機に郊外の3DK賃貸マンションに引っ越しました。後編では、「自分の力でもてるサイズ」を意識している今の暮らしについてうかがいました。
▼前編はこちら▼
>>50代後半で退職し郊外の築38年賃貸マンションへ。日当たり抜群、ひっそり感がいい、自分サイズのシンプルライフ暮らしは「自分の力でもてるサイズ」に
「専門職の正社員から事務職の契約社員になり、収入はピーク時の6割に。そこで取り組んだのが収入に見合った暮らしへの移行です。具体的には、家計簿をつける、自炊をする、衝動買いをしない、ものは増やさない、など。おかげで体も心も健やかになりました」
仕事のプレッシャーは以前より軽くなったが、「社会人として通じる私」を演じている部分は少なからずあるという。
「だからこそ住まいは、完全に素に戻れる場所であってほしい。そのために、好みでないものは置かないようにしています。リビングにテレビを置かないことで、現実的すぎる日々からも距離を置くことができている気がします
ブイログを始めたのもこの部屋に移ってきてから。共感の気持ちを伝えてくれる視聴者もいるが、ブイログづくりは「自分のためなのかも」とナツさん。自分をさらけ出すのが苦手というナツさんが、自身の本心を掘り下げて、わかりやすい言葉にのせる。その作業が、ままならない日常の安定剤になっている。
「この6年間、少ないお金で暮らす練習を重ね、その筋力がついてきました。40代までは何ものかになろうと必死で、50代半ばで、それまで身につけていた鎧(よろい)が重たくて疲れてしまいました。年を重ねると体力も気力も落ちていくのだから、暮らしは自分の力でもてるサイズに、と思うように。掃除やメンテナンスが行き届き、食事も胃腸が苦しまないようほどほどに。そして、日々を楽しめる余裕をもっていられたらいいですね」
「はじめたこと」は何ですか?
AIツールをより使いこなしたくて英語のプチ学習を再開
これまでもときどき英語の勉強に取り組んできたナツさん。
「ChatGPT(生成AIソフト)を使っていますが、英語で質問したほうが回答の精度が高いので、英単語を知っておきたくて」と再開。受験生におなじみの単語帳を買ってインプット中。
次なる住まいを探るためシニアが入居しやすいUR物件の下見へ
「現在の賃貸の住まいは終の住み処にはなりえないので」と、今後を見すえてUR賃貸住宅の下見へ。
「空き家が増えているし、今以上に高齢化が進む将来、新しいサービスが生まれる期待もしつつ、心の準備をしています」
