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【ガーデニング】初心者でも育てやすい食虫植物[8選]かわいくてかっこいい!

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光武俊子

食虫植物と聞くと何かおどろおどろしい植物を想像するかもしれません。が、じつはユニークな姿形で、かわいかったりかっこよかったり! スタイリッシュな造形が近年、人気を集める植物たちです。夏は庭やベランダでも育てられる食虫植物も意外に種類豊富。ユニークな姿に加えて、実際に虫を捕らえる瞬間の写真も少しご紹介します。

エサはとくに必要ありません!

食虫植物は、昆虫などを捉えて栄養源にするため、「エサの昆虫を与えなければならないのでは?」と思っていませんか。じつは私も長いこと、そう思っていましたが、そんな必要はありません。多くの食虫植物は日光を好み、光合成をしてみずから養分をつくりだします。

大切なのは、高温多湿の熱帯原産のものが多いため、乾かしすぎないように水やりすること。なかには鉢を水に浸けたまま栽培する腰水や、底面吸水鉢を用いる必要があります。その場合、水は毎日取り換えましょう。手間がかかるのはそのくらいで、肥料はとくに必要ありません。

日本原産のものなら冬も戸外で越冬できますが、多くは室内に取り込んで冬越しさせます。日当たりのよい窓際などに吊り下げたりすると、個性的なグリーンインテリアに! まだまだ暑い時期には庭先やベランダで育てられます。

庭やベランダで育てやすい食虫植物8選

落とし込み式の人気者【ウツボカズラ(ネペンテス)】

大きな袋の中に昆虫を落として捕食する「落とし込み式」の代表格。学名のネペンテスでも呼ばれます。近年は立派な大株を園芸店で見かけることもふえました。吊り鉢などから袋を吊り下げて育てます。4~10月は戸外で栽培可能。真夏の強光以外、日当たりが大好きです。

かわいらしい花で誘い込む【ムシトリスミレ】

早春から6月ごろまで咲くかわいらしい花で昆虫を誘い、茎や葉の粘着物質で捕える「粘着式」の食虫植物です。北海道の大雪山から四国の山々までに分布。熱帯高山性の品種も流通するので、購入時に確認しましょう。日当たりのよい場所に置き、用土は常に湿らせておきます。

動いている昆虫を捕獲する【ハエトリグサ】

実際に動いている昆虫を約0.5秒の速さでつかまえる、秒殺の「閉じ込み式」食虫植物です。葉にある感覚毛はムダな反応をしないために、2回触れることで葉を閉じます。アメリカ南東部の海岸湿地帯に分布。関東平野以西なら戸外で越冬でき、用土は常に湿らせておきます。

水中や地中で捕虫する【ミミカキグサ】

牧野富太郎博士が発見したタヌキモ属の仲間です。水生植物がタヌキモ類、陸上に生えるタイプをミミカキグサ類と区別します。かわいらしい小さな花を3~7月に開花。水中や地中にとても小さな捕虫嚢をもって、昆虫を捕獲します。自生地によって耐寒耐暑性が異なるので、確認が必要です。

ぷっくりした捕虫葉が特徴【フクロノユキノシタ】

オーストラリア西南部に分布する1科1属1種という珍しい食虫植物。ウツボカズラなどと同じ「落とし穴式」で、肉感的な袋が特徴です。ピート質の沼地に自生して、凍らない程度の寒さに耐えます。日光を好みますが、真夏の強光は避けて、高い湿度を保ちましょう。

冬越しとは、寒さに弱い植物を冬の寒さや霜から守って生き延びさせるための管理方法です。屋外に置いている鉢植えを室内に取り込んだり、花壇の土の表面にワラや落ち葉などを敷き詰めたりします。

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光合成は、植物が太陽の光をエネルギー源にして、二酸化炭素と水から酸素と栄養(糖)を作り出す生命活動の基本です。葉の中にあるクロロフィル(葉緑素)が光を受けることでこの反応が起き、植物の生長だけでなく、地球上の酸素供給にも関与しています。ガーデニングでは、植物が光合成しやすいように日当たりを確保し、葉を健康に保つことが重要です。日陰を好む植物でも、ある程度の光が必要であるため、「光と植物の関係」を理解しておくことは、育てる楽しさを深めてくれます。

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腰水とは、水を張った容器に鉢を浸して、鉢底から水を吸収させる水やり方法です。湿地性植物の栽培に用いられます。長時間の浸水には注意が必要です。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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学名とは、植物や動物を世界共通で呼ぶために使われるラテン語などによる正式な名称で、属名と種小名の組み合わせから成ります。例えばバラの学名は「Rosa hybrida」で、学術的な識別や国際的な情報交換に不可欠です。和名や英名と異なり、学名は重複や誤認が少なく、分類体系に基づいた整理が行われています。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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