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「インターホンが鳴ったのに画面に誰も映らない」こんな時どうする? 犯罪からの身の守り方【50代からの防犯】

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

高齢者を狙った詐欺犯罪、凶悪化する強盗、犯罪まがいの悪質商法。その被害を防ぐためには、年々進化する犯罪手口を知ることが不可欠です。防犯アドバイザーの京師美佳さんに2025年版の防犯対策を聞きました。今回は「不審な応答や応答のないインターホン」について聞きました。

京師美佳さん
防犯アドバイザー、犯罪予知アナリスト

きょうし・みか●防犯設備士、錠前認定資格をもつ。
セキュリティ企業、防犯ガラスメーカーを経て2005年に独立、09年に一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任。
生活者の視点での防犯対策が各メディアで人気。

CASE⑤ 不審な応答や応答のないインターホン

空き巣が目当ての家に侵入するには下見が必須。在宅しているか確認するためにインターホンを鳴らすこともあるので注意が必要です。

こんな応答に注意!

□インターホンが鳴ったので出たが、モニターに誰も映らない。不審に思い居間のカーテンを開けて外を確認したら見慣れない車が停車していた。

□宅配便業者を名乗る人に「対面受け渡しの荷物」と言われたため、ハンコを持って玄関ドアを開けたが誰もいなかった。

インターホンの表示角度は約170度。映りたくないのには必ず理由がある

インターホンが鳴ったのに画面には誰も映らない、宅配業者のためにマンションのエントランスを開けたのに、結局届けに来ない……これも犯罪の予兆?

「その可能性はあります。子どものピンポンダッシュのように、空き巣がインターホンを鳴らして、在宅の有無を確かめるのです。現在のインターホンカメラは約170度まで映りますから、そこに映らないとすれば、かなりあやしい。必ず応答して在宅をアピールしましょう。宅配便の業者になりすました強盗(なりすまし強盗)の可能性もあるので、ドアを開けずインターホンで置き配の指示をし、業者が立ち去る姿を見届けてからドアを開けます」

サインが必要なものは?

「必ずドアロックをしたままでサインや捺印する習慣を」

犯罪者が嫌がる4原則


犯罪者は「見られる」ことを恐れる。死角になりがちな場所には人感センサーつきライトを。ソーラータイプなら電気代も不要。


窓を開けたり割ったりするとブザーが鳴る窓用アラーム、「コラ!」などの声がする人感センサー他を設置。近所の目も集まる。

時間
侵入時間が5分を超えると、犯罪者の約7割があきらめるというデータも。補助錠の設置や防犯フィルムの貼りつけで時間稼ぎを。

人の目
玄関に防犯カメラを設置。ダミーの防犯カメラや「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼るだけでも効果がある。

こんな手口もあります

居空きに注意!

「家にいるから大丈夫」は通用しない
コロナ禍以降、家に人がいても侵入してくる居空き強盗が増加中だ。「家に人がいれば施錠は不要」という考えはあまりに危険。玄関はもちろん、窓も施錠する習慣を。マンションの高層階でも油断はできない。無施錠の玄関から侵入し、ベランダ伝いで別の部屋に入っていくケースもある。

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監修者
京師美佳

防犯アドバイザー、犯罪予知アナリスト

元警察署長の父と刑事の姉をもつ防犯のサラブレッド。
2005年、京師美佳セキュア・アーキテクト設立。
2009年、 一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事就任。
セキュリティ全般の知識を生かして、建物の防犯診断、防犯プロデュースなど幅広く活動。Yahoo!ニュース公式コメンテーターや、テレビの情報番組やニュース番組など、メディアにも多数出演。
これまで受けた相談、診断は7000件以上。
講演、YouTube防犯チャンネル、TikTok防犯教室などでの啓蒙活動も行い、YouTube再生64万回、TikTok再生170万回の動画では、若年層からの視聴も多い大人気コンテンツとなっている。
『防犯アドバイザー 京師美佳の 安心生活をつくる自己防衛の心得35ヶ条』(Sweet Thick Omelet発行、2012年)など著書多数。

元警察署長の父と刑事の姉をもつ防犯のサラブレッド。
2005年、京師美佳セキュア・アーキテクト設立。
2009年、 一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事就任。
セキュリティ全般の知識を生かして、建物の防犯診断、防犯プロデュースなど幅広く活動。Yahoo!ニュース公式コメンテーターや、テレビの情報番組やニュース番組など、メディアにも多数出演。
これまで受けた相談、診断は7000件以上。
講演、YouTube防犯チャンネル、TikTok防犯教室などでの啓蒙活動も行い、YouTube再生64万回、TikTok再生170万回の動画では、若年層からの視聴も多い大人気コンテンツとなっている。
『防犯アドバイザー 京師美佳の 安心生活をつくる自己防衛の心得35ヶ条』(Sweet Thick Omelet発行、2012年)など著書多数。

取材・文/神 素子 イラスト/シライカズアキ

※この記事は「ゆうゆう」2025年10月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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