5割の人が間違って使っている!?【御の字】の正しい意味とは?【クイズ】
【御の字】の正しい意味は【ア】
もともとの意味はア。
江戸時代の遊里語から来た言葉と言われています。「御」は尊敬の意を示す接頭語で、「御」という字をつけて感謝したいほどありがたいということを表します。望みがかなって十分満足できるときに使います。恩を感じるという解釈で「恩の字」とするのは間違いです。
平成30年度の「国語に関する世論調査」では、「大いにありがたい」が36.6%、「いちおう納得できる」が49.9%と、ほぼ半数の人が「いちおう納得できる」を選ぶという逆転した結果が出ました。この使い方が広がった原因は、もともとの意味を知らない人が文脈で単語の意味を推察する際に、判断基準が人によって異なるということが大きいとみられます。例えば、「今回のテストでは70点取れれば御の字だ」という場合、「70点取れれば大満足」なのか、「70点取れればいちおう納得」なのか、70点という点数をどうとらえるかによって変わってしまいます。「大いにありがたい」と感じるレベルは人によって違うため、異なった意味が生まれたのでしょう。
用例
○ 去年の優勝チーム相手に引き分けなら御の字だ。
○ 彼の機転のおかげで予算を半分に抑えられたのは御の字だ。
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三省堂編修所 編/三省堂
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※この記事は『間違いやすいことばの意味探し辞典』(三省堂)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
