【団地のふたり】第4話 森山さん(ムロツヨシ)はなぜ前を向けた?母世代(丘みつ子、由紀さおり)のコミュ力がすごい
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柚野木
森山さんと出会えてよかったのは女性たちのほうかも
森山さんの家に行ったふたりは、そこでようやく誤解が解け、その後はノエチ(小泉今日子)の小さなおせっかいの先に新たな交流が始まる。このときの佐久間のおばちゃん(由紀さおり)やノエチのお母さん(丘みつ子)のコミュニケーション力がすごい。
森山さんを勇気づけるつもりなのに話題の方向は微妙にズレて、自分たちの話が始まる。ノエチの父のことを「無難な結婚相手」だったとか、お見合い結婚の自分は恋愛してみたかったとか。この国では同性婚の制度も整っていないけれど、そんなことは話題にのぼらない。こんな調子だと、森山さんは嫌な気分になるかと思いきや、結果的に彼女たちからパワーをもらって、前向きな行動に出ているから驚きだ。
でも本当のところ、森山さんと出会えてよかったのは女性たちのほうかもしれない。これまで娘にも言ったことのないような、初恋の相手との思い出を、ノエチのお母さんは喫茶店で情熱的に語り出した。そしてノエチやなっちゃんも自分たちの恋愛について熱く語り合っている。みんな森山さんとの交流がきっかけで、自分の歴史を振り返る貴重な時間をもらっている。
最終的に、フラワーデザイナーとして成功している森山さんが団地に住み続け、フラワーアレンジメントの教室を開くという展開はちょっと「でき過ぎ」ではあるが、この森山さん、おだやかに住人たちと交流しながら、案外したたかに次なるビジネスチャンスをつかんでいるかもしれない。
そして今回もやはり後半、シニアの女性たちの存在感を見せつけられた。
好き勝手に自分たちの言いたいことをしゃべっているだけじゃない。若い世代の人たちがうまくつながっていけるように、そこにはちゃんと思いやりや配慮がある。
親世代を見守っているつもりのノエチたち、実はこちらもしっかり見守ってもらっている。こういったところが、この団地の住み心地のよさにつながっているはずだ。
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