「苦しいのは当たり前。すべては勝利を手にするため」吉田沙保里さんが心に秘めた3つの言葉とは?
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ゆうゆう編集部
「圧倒的に強い!」だけでなく、チャーミングな表情が人を惹きつけ、おしゃれにも磨きがかかる吉田沙保里さん。強さを研ぎ澄まし、魅力を蓄え続ける存在感の源泉は、どこにあるのでしょう。ハードルを乗り越えるためにかみしめた言葉、背中を押してくれた言葉の力もあったのでは? 吉田さんに伺いました。
心を決めたら全力で。 両親の教えに支えられて
オリンピック3連覇、世界大会16 連覇、個人戦206連勝ーー。女子レスリング選手として前人未到の偉業を成し遂げ、一時代を築いた吉田沙保里さん。初五輪となった2004年のアテネオリンピックで金メダルを獲得した後、サインを求められることも増えた。そんなとき、書き添える言葉があるという。
「それが『夢追人』です。私自身がずっと夢を追ってきた人間であるし、サインをプレゼントする相手も『夢を追う人であってほしい』という思いを込めて」
「夢追人」
色紙などにサインを書くとき、自分の名前に「夢追人」という言葉を添えています。サインだけではちょっと寂しいので、私らしい言葉を加えたいなと思って。私はいくつになっても夢や目標を追う人でありたいし、皆さんにもそうあってほしいと思っています。
世界の頂点に立つという夢を実現するのは簡単なことではない。そこに到達するまでには、つらく苦しい練習の日々が続いた。
「練習は後輩たちと一緒。みんなが同じ目標に向かって頑張っていたので、『つらいのは私だけじゃない』と自分に言い聞かせていました。練習が厳しくなれば後輩たちもきついはず。私だけじゃなく、みんなが同じように苦しいことをやっているんだ、と。何のために頑張っているかといえば、試合で勝つためです。オリンピックに出たい、世界選手権で優勝したい……そういう目標があるからには努力しなければ勝てません。だから苦しいのは当たり前のことだと思っていました」。