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田幸和歌子の「今日も朝ドラ!」

【舞いあがれ!】第16週 舞ちゃんは慎重で控えめながら、なんともしぶとい、最強のヒロインか

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田幸和歌子

初めて舞がネジの仕事をとれる可能性が出てきたとき、驚き、興奮した様子の山田がホワイトボードに書いた「営業!」の「!」にはそんな山田の思いが込められていると共に、どん底にあったIWAKURAに光が差し込んだ瞬間でもあった。

さらにめぐみは悠人(横山裕)にIWAKURAの土地と工場を買ってもらい、家賃を払うことで工場を続けていくことを決める。親としての相談ではなく、「経営者」として再建プランを提示し、資金協力を得るめぐみ。ようやく親に認められ、対等にビジネスの話をすることができた悠人の顔が紅潮して見えた。

浩太(高橋克典)を失った喪失感から立ち上がる中で、覚悟を決めためぐみは持ち前の優秀さを発揮でき、悠人の思いに理解を示しつつ、その力を借りることができた。舞も粘り強い営業で仕事を獲得することができた。しかし、それは浩太が獲得し、育ててきた高い技術、優秀な人材、良い機械があってのこと。仏前で、笑顔で報告するめぐみと舞の姿が実に自然で、舞の「(浩太に)見てほしいことも、聞いてほしいことも、増えてくばっかりや」の言葉に泣かされる。

それにしても、これまでも祥子ばんば(高畑淳子)や「なにわバードマン」の由良先輩(吉谷彩子)や刈谷先輩(高杉真宙)、航空学校の倫子(山崎紘菜)や柏木(目黒蓮)など、出会った頃は不愛想だったりツンツンしていたり怖かったりした人のツンを素直パワーで無力化させてきた舞だが、散々嫌みをぶつけてきた山田も陥落させるとは――。慎重で控えめながら、なんともしぶとい、最強のヒロインかもしれない。

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