田幸和歌子の「今日も朝ドラ！」
朝ドラ【舞いあがれ！】ご都合多めのわかりやすい展開は、ずっと孤独なままの悠人（横山裕）への応援キャンペーンか
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田幸和歌子
それはともかくとして、気になるのは、ずっと孤独なままの悠人（横山裕）だ。IWAKURAの倒産危機と、母・めぐみの経営者としての急ピッチの成長により、「投資」という対等なかたちで向き合い、ようやく仲間になった感があった。しかし、その後も相変わらず実家に寄り付かず、「うめづ」で一人お好み焼きを食べて帰るだけ。そして、IWAKURAの業績が好転すると、1人不振に陥り、めぐみにIWAKURAのオーナーの権利を返還。その後、インサイダー疑惑が……。
自分なりに家族への愛情は持ちつつも、それをうまく表現できず、‟子舞“が模型飛行機を飛ばしたときも一人離れたところでちょっぴり嬉しそうに見ていた‟子悠人”。あれだけ温かい家庭で育ったのに、異変に気付いてくれるのはいつでも「うめづ」の陽気なおっちゃんおばちゃん（山口智充、くわばたりえ）で、唯一自分が信じることのできる努力の積み重ねと知識が、自分をピンチに追いやるとは……。「いろんなところに仲間が」いる舞との対比が、あまりに切ない悠人だが、SNSではそんな悠人の孤独を嘆き、共感する声が続出。もしかして18週のわかりやすいヒロインageの展開は、悠人応援キャンペーンだったのかもしれない。
