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初対面の相手とのコミュニケーション術。小林弘幸先生がアドバイス!

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雑誌「健康」編集部

ストレスの9割は、「人間関係」とそこで繰り広げられるコミュニケーションが要因と言われます。実は、コミュニケーションのカギになるのは「自律神経」。心と自律神経がととのって人生が幸せになる、そんなコミュニケーション術を知っているといいですね。緊張したり迷ったりしたときの話し方・伝え方を、自律神経の名医 小林弘幸先生に教えていただきます。

緊張するときは、本題に入る前に天気や住所の話題で場をなごませる

NG
×「さっそく本題に入りましょう」

NICE
◎「お住まいはお近くですか?」

●真剣な話の前段に天気や住所の話をして、まずは心をリラックス
●不安を軽減して自律神経をととのえる

緊張とは、これから起こる出来事に対し、体がスタンバイしている状態のことです。必ずしも悪いことではなく、多少の緊張感はあってもよいのですが初対面の相手といきなりコミュニケーションをとることも、緊張する一因です。

医師の私が初診の患者さんと診察室でお会いするのも、初対面に等しいものです。私を訪ねてくるのですから、心や体に不調を抱えて、ほとんどの方は自律神経のバランスがくずれています。

医師である私の務めは、患者さんの病状を的確に把握し、最適な治療法を提示することです。そのためには問診が大切になってきます。この問診では患者さんをリラックスさせ、話しやすい関係と空間をつくり出す工夫をします。初診の患者さんのカルテの住所を確認し、一番最初に「今日は遠くからたいへんでしたね」と言います。近隣からであれば、「こちらは便利でいいところですよね」など、フレーズはアレンジします。

昔から、緊張をほぐすには天気や住んでいる場所は便利な話題です。

電子マネーの使い方などで迷ったら、謙虚に教えてもらう

NG
×「私は年だからしかたないよ」

NICE
◎「ぜひ覚えたいから教えてください」

●いくつになっても成長は可能
●他人の評価よりも自分の好奇心を優先すると、心身の健康維持につながる

最近では電子マネーで決済できるお店が増え、スーパーやコンビニでもセルフレジが一般的になってきました。電子マネーや「SNSやデジタルの世界がよくわからない」など、中高年の新しいテクノロジー難民はけっこういます。

ここで「もう年だからまかせるよ」と、新しいことを学ぶのを完全に拒絶して、頭の進化を止めてしまうことは、若い年代に対しての甘えといえるでしょう。年齢を理由に自分の行動を制限してしまうのは、もったいない話です。

高齢者でもスマホを便利に使いこなし、YouTubeやインスタといったSNSを積極的に発信している人はたくさんいます。

もし新しいテクノロジーやプラットフォームに興味があるのならば、自分より年下の相手であっても教えを請いましょう。どんなに年が離れていても謙虚に「教えてもらえませんか」と言えば、親切に教えてくれるはずです。

勇気をもって新しいテクノロジーを学ぶことは、ワクワク感が自律神経の働きを高め、脳の活性化にもつながります。

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