名書店員に聞く【おすすめの本】3選。北九州ゆかりの実話小説&ミステリー
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ゆうゆう編集部
全国各地の名書店の書店員さんに、おすすめの本を教えていただきました。第4回は福岡県にある「白石書店」。お店の魅力もたっぷり語っていただいています。
第1回の記事もあわせてどうぞ。名書店員に聞く【おすすめの本】3選。感動を呼ぶ実話小説、大人が読みたい絵本など
【白石書店】
本店はJR本城駅から徒歩5分。他に産業医科大学店、ゆめタウン遠賀店、春期のみ営業の教科書販売所などがある。
福岡県北九州市八幡西区力丸町23-15
☎093-601-2200 10時~22時(無休)
s-hon.co.jp
お話を伺ったのは
白石隆貴さん
大正12年(1923年)創業の白石書店の6代目。統括マネジャーとして、営業活動やイベント企画などを行う。「ツイッターやユーチューブなどで僕自身の発言力を高め、本の紹介につなげるのが今の目標です」
ネットで本の読み聞かせを配信、読書の楽しさを伝える老舗書店
北九州市八幡西区にある白石書店は、2023年で創業100年を迎える老舗書店。
「周辺に高校や大学、短大が集まる学園都市で、創業時は教科書を専門的に扱う書店でした」と話す白石隆貴さんは、6代目だ。
今も教科書や学習参考書などの教育関係図書を豊富にそろえる一方で、話題の本やコミックはもちろん、無名の新人作家や地元に関わりがある作家の発掘にも力を入れる。
「出版社の方に『いい作品なんだけど、なかなか目を向けてもらえない』という作品をご紹介いただき、作家ご本人と直接やりとりをして、サイン色紙などとともに紹介するコーナーを設けています。普通の書棚では目立ちにくい良書が少しでも多くのお客さまの目に触れて、北九州発、白石書店発の全国的ヒットにつなげられたらうれしいですね」
また、「本屋は地域の情報発信基地」との考えから、書店内のカフェで音楽や本の読み聞かせのライブを開催。さらに、ユーチューブチャンネルを開設し、本の読み聞かせを配信している。
「開設した2020年は、公開本数50本に対して、総再生回数12万回と多くの方が見てくださり、『子どもがすごく楽しみにしている』『外出できない中、親子ともに息抜きになった』などご好評をいただきました。さまざまな方法を駆使して、1人でも多くの方に読書の面白さに気づいていただければと思っています」
また、ライブに出たミュージシャンからいじめがテーマの絵本を作れないかと相談され、福岡の出版社と話し合いながらCDつき絵本『赤毛のロッソ』の制作に携わった。
書店の枠にとらわれず、活動の幅を広げる白石書店の今後に注目したい。
サイン色紙本コーナー
SNSで作家に直接コンタクトをとり、出版社ごとに3冊などとテーマを決めてサイン色紙とともに展示。写真は、これまで紹介した作家さんの本と色紙を集めたコーナー。
オリジナル絵本も制作
『赤毛のロッソ』
いじめをテーマにしたCDつき絵本『赤毛のロッソ』を制作し、作者のつっちょさんの出身地・東京と北九州市内の小・中学校約1200校に寄贈。