フランス流 節約術。花瓶のいらない「小さな手作りブーケ」を吉村葉子さんが指南
手作りならではの斬新なブーケを紹介しましょう。これはパリで住んでいた家の近くの花屋さんの売れ筋商品。眼鏡をかけ、でっぷり太ったムッシュが考案した、水が入ったセロハンの花瓶つきブーケです。作り慣れないうちはセロハンから水が滴りますが、それは紐の結び方がゆるいせいです。何度かトライしているうちに、何日たっても水がこぼれない、ミラクルな花瓶つきブーケが簡単に作れるようになります。
これなら花束を差し上げた方に、あわてて花瓶を探させる心配もありません。花瓶のいらないブーケというアイディアもさることながら、セロハンと紐(タコ糸)と手持ちのリボンだけで、仏花のようなありきたりの切り花が、いくつもの可愛いプレゼントに変身する手ごたえが作り手を酔わせます。枝分かれした1本100円ぐらいの花を4種類買って小分けにすれば、ミニブーケが4つはできます。花屋さんでは、どんなに小さなブーケでも500円はしますから、400円の出費で2000円分のプレゼントができる計算です。
同時に、ブーケを受け取った人の手に、セロハンを通して水の冷たい感触が伝わるのですから、想像するだけでもワクワクします。ただただ奇抜さの勝利です。上手に作るコツは練習あるのみですが、成功した暁の喜びはひとしおですよ。
※この記事は『徹底してお金を使わないフランス人から学んだ本当の贅沢』吉村葉子著(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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徹底してお金を使わないフランス人から学んだ本当の贅沢
吉村葉子著
主婦の友社刊
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