80歳 多良久美子さんの「先のことを思いわずらわない」生き方とは?眠りにつくときのコツ
1日1日を乗り切るのに精一杯でしたから、あまり先のことは考えません。まずは今日を。あとは明日、明後日くらいまで。カレンダーも、せいぜい2ヵ月先までしか予定が入っていません。
社協の仕事で高齢者の生活サポートをしていましたが、お年寄りはみな「将来を心配する病気」にかかっているな、と思いました。訪問するたびに、「これからどうなるんだろう?」と言われます。
そんなときは「明日、楽しいことを1つやろうと思ったら、どうですか?」と提案しました。そして、「次回来るときまで元気でいてくださいね」と別れます。次回訪問したとき、まずは「元気でしたか?」と言いました。
どうなるかわからない先々のことを考えても、答えは出ません。不安が大きくなるばかり。それよりも、今日・明日にできること、「1ヵ月後(1週間後)まで元気でいよう」と、近い将来のことだけ考える。それが前向きに生きるコツかなと思います。
撮影/林ひろし
※この記事は『80歳。いよいよこれから私の人生』多良久美子著(すばる舎)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
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80歳。いよいよこれから私の人生
多良久美子著
すばる舎刊
12万部のベストセラー『87歳、古い団地で愉しむ ひとりの暮らし』多良美智子さんの8歳下の妹、久美子さん。
昨年80歳を迎えた。決して「安泰な老後」ではない。息子は4歳で麻疹により最重度知的障がい者に。娘は早逝。85歳の夫はいつ介護が必要になってもおかしくないが、頼れる子どもや孫はいない…。けれども、するべきことは全部やり終わった。忙しい人生だったが、今やっと自分のしたいことに使える時間がたっぷりできた。こんな大チャンスは、この年になったからこそ。自分だって、いつ要介護になるかわからない。1日1日を大いに楽しまなければ!
料理や手仕事、インテリアなど「家時間」を充実させて。趣味の織り物もピアノも、この年だから出せる味がある。流行には乗って、新しい便利なものはどんどん試す。福祉サービスの知識があると、将来の不安が消える…。「明日の用事を考えて、前向きな気分で眠りにつく」のが、元気を保つ秘訣。テレビの埃取りでも、どんな小さなことでもいい。
「もうこの年だから」を「この年だからこそ」に変える生き方に、元気をもらえます。巻末に姉妹対談収録。
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