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【祝儀袋のマナー】結婚式やお祝い事で大人が選ぶべきものとは?50代から心得ておきたい冠婚葬祭の常識

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ゆうゆうtime編集部

結婚式やお祝い事などでお金を包む祝儀袋は、どんなふうに選んでいますか? お祝いの気持ちさへ伝わればいいの……というのは若い人の話。大人はマナーを心得てふるまうことで、気持ちがきちんと伝わるというものです。祝儀袋の選び方について、現代礼法研究所主宰の岩下宣子さんに教えていただきましょう。

こちらもどうぞ。【結婚祝いの相場】甥や姪の結婚式でいくら包めばいい?50代から心得ておきたい冠婚葬祭の常識

祝儀袋でおさえたいのは水引とのし

結婚式やお祝い事などの祝儀、お葬式や法事などの不祝儀でお金を包む袋を金封といい、慶弔袋などと呼ぶことがあります。祝儀の袋はのし袋などとも呼ばれます。

祝儀の場合のポイントは、水引とのしの違いです。水引は、繰り返したくないことには結びきり、何度でも繰り返したいことには蝶結びが使われます。

のし袋の名前の由来でもある「のし」は、昔はお祝い事の際に、のしあわびなどを添えたことの名残です。悲しみごとの贈り物ではないというあかしでつけました。ですから、不祝儀ではのしはつけません。

さまざまな種類の金封が売られています。用途に応じて、水引とのしを選びましょう。

結婚の祝儀袋の水引は結びきり

結婚は、繰り返したくないお祝いなので、水引は必ず「結びきり」にします。のし袋に使われる結び方は「あわじ結び」で、結びきりの一種です。色は金銀か赤白。必ずのしつきにしましょう。

水引…金銀または紅白、赤白の結びきり

のし…あり

結婚以外のお祝い事、お礼、贈答などの祝儀袋

結婚以外のほとんどのお祝いに使われる、最も一般的な祝儀袋です。出産、入学、新築などのお祝いは何度繰り返してもいい事柄なので、水引は蝶結び。お歳暮やお中元などの贈答、お礼なども同様の理由でこの祝儀袋を使います。

基本的には、のしをつけますが、海産物などを贈るときは、のしをつけません。

水引…紅白、赤白の蝶結び

のし…基本的にはあり

祝儀袋の格は金額に合わせる

祝儀袋はいろいろなデザインのものが売られています。シンプルな印刷のものから、こまかい凹凸のある和紙(檀紙=コウゾで漉かれた高級和紙)を使った水引飾りも豪華なものまでさまざまです。袋選びは金額に合わせるのが一般的です。

【3万円以上包むとき】

3万円程度なら一般的なあわじ結びの水引を使います。
1万円以下の場合、水引とのしが印刷の金封を使ってもよいでしょう。

【5万円以上包むとき】

水引の端がクルクルと巻かれた部分は、目じりのシワをあらわす「老いの波」。
永く添い遂げることを願います。

【7万円以上包むとき】

松竹梅、鶴亀など、芸術的な水引細工をほどこしたものを。
主賓クラスや媒酌人、親族の中心人物向きの袋です。

祝儀袋の表書きについても、袋の格によって書き方が違います。印刷のものや、水引のみ実物のものの場合は、袋に直接名前などを記入します。

袋が豪華なものの場合、表書きと名前は、別の短冊に書き、水引にはさみます。

カラフルな祝儀袋はカジュアルなもの

文房具店などでは、さまざまな祝儀袋が売られています。デザイン性のあるカラフルな祝儀袋は華やかで楽しいものですね。若い人が友人の結婚式や出産祝いに使用するのはほほえましいのですが、あくまでもカジュアルなものです。

品格を求められる大人は、飾り結びのものでも色や結び方はオーソドックスな定番の金封を使いたいものです。特に年上の方のお祝いには、パステルカラーや花つきなどは避けるほうが無難です。
よかれと思って選んだ祝儀袋で恥をかくことのないように、マナーを覚えておきたいですね。



※この記事は『50代からの冠婚葬祭きちんとマナー』岩下宣子監修(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。

※2022年11月11日に配信した記事を再編集しています。

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監修者

現代礼法研究所主宰

岩下宣子

共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。

共立女子短期大学卒業。全日本作法会の内田宗輝氏、小笠原流の小笠原清信氏のもとでマナーを学ぶ。1985年、現代礼法研究所を設立。多数の企業や公共団体などでマナーの指導、研修、講演、執筆活動を行う。NPO法人「マナー教育サポート協会」理事長。『美人のことば練習帖』(三笠書房)、『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(KADOKAWA)、『書き込み式おつきあいを大切にする安心メモリー帖』(池田書店)、『冠婚葬祭マナーの新常識』(主婦の友社)など、著書、監修書多数。

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