【贈答のマナー】お中元、お歳暮、お祝いを渡すときのしきたりとは? 50代から心得ておきたい常識
お中元やお歳暮、引っ越し祝いなどは、どうしていますか。日常の贈答には、お礼やお祝い、お返しなどがありますが、本当に必要な贈り物は、心を通わせてていねいに贈りましょう。「のし紙」なんて大げさ、と感じる人もいるかもしれませんが、贈る目的をはっきり伝えるために意味のあるものです。現代礼法研究所主宰の岩下宣子さんに教わりましょう。
\\あなたの声をお待ちしております//
↓↓をクリックしてアンケートへ
【読者アンケート実施中!】ハマっていることも、お悩みごとも、大募集!!
大切なのは気持ちで、お金や品物は添えもの
日頃からお世話になっていると感じている方には、お中元やお歳暮を贈り、祝う気持ちがあるときには、新築祝いや新居祝いなども可能な範囲で贈ります。
その気持ちを伝えるために、時期やしきたりを知っておくことは、大人のおつき合いを円滑にするポイント。
大げさなように感じる「のし紙」なども、贈る目的をはっきり伝えるためのもの。のしや水引、表書きの意味と決まりごとを確認し、相手に思いを正確に伝えることが大切です。
基本は先方に持参し、配送するなら送り状を
贈答品は、本来、先方に持参し、あいさつの言葉とともに届けるものです。しかし、お互いに忙しい昨今では、贈る側も贈られる側も負担が大きく、デパートなどから配送してもらうことが多くなっています。
とはいえ品物だけをポンと送りつけるのはマナー違反。必ず送り状を添えて送ります。送り状には、どこから、いつ、何を送ったのかを明記して、品物より先に先方へ届くようにします。しかし、タイミングを見計らうのがむずかしいこともあり、最近では、カードなどを持参し、品物と一緒に送ってもらう方法もとられています。
贈り物はふろしきに包んで持参する
現在は、品物を買った店の紙袋に入れて持参することが多くなりましたが、ふろしきに包んで持参すると、とても上品です。
紙袋やふろしきは汚れを防ぐためのもの、そのまま差し上げては、汚れも一緒に渡してしまうことになるので、必ずふろしきや紙袋からとり出し、品物だけを手渡します。ふろしきはざっとたたんで、紙袋も折りたたんで持ち帰ります。
また、玄関で靴を脱ぐときなどに、紙袋を地面に置くのも失礼です。上がったところに置くようにし、差し上げるのも地面に直接置かないことは大切なマナーです。
手渡すときは正面を向け相手に差し出す
相手宅を訪問して贈り物を差し上げるときは、手順やのし紙の向きに注意しましょう。
品物をふろしきや袋に入れたまま、下座(自分より出口側)に置き、「その節はありがとうございました」「おめでとうございます」など目的を伝えるあいさつをします。
あいさつのあと、ふろしきや袋から品物をとり出し、品物だけを自分の前に置きます。
品物を時計回りに相手に向け、両手で差し出します。
いただく側は会釈をし、両手で品物を受けとり、胸の高さまでおしいただいてから上座(床の間側または出口と逆側)に置いてお礼を述べます。
立ったままのときは、贈り物は手に持ったままで同様に渡します。