夜間頻尿に悩む人が、寒暖差の激しい季節に気をつけることは?
寝る3〜4時間前に入浴すると、夜間頻尿が改善する
冷えた体を温めるのに、もっとも効果があるのは入浴です。シャワーですますのではなく、湯船にゆっくりつかって、体を温めましょう。血行がよくなって、膀胱の筋肉がやわらかくなり、膀胱に尿をたくさんためられるようになります。
また、入浴すると汗をかくので、汗からの水分代謝がよくなり、尿を作る量が減ってくるので、頻尿も改善するのです。
冷えを感じているなら、いつ入浴してもかまいませんが、夜お風呂に入ると、夜間頻尿にも効果があります。
夜間頻尿は、高齢になると増えてきますが、これは夜中に作られる尿の量が増えることが原因。もともと尿は昼間多く作られ、夜はあまり作らないようにコントロールされています。しかし高齢になると血行不良や抗利尿ホルモンの減少により、夜中に作られる尿の量が増えます。そのため、夜間頻尿の症状を訴える人が多くなるのです。
こうした加齢による夜間頻尿に効果があるのが、夜お風呂に入ることなのですが、入浴のタイミングが大事です。寝る直前の入浴ではあまり効果がないといわれているのです。
入浴すると血行がよくなりますが、血行がよくなると膀胱にたまる尿の量が増える一方、利尿作用を促すホルモンの一種が分泌されます。寝る直前にお風呂に入ると、膀胱の能力は高まるものの、尿もたくさん作られます。そのため、夜中に尿意を感じて起きてしまうことがあるのです。
逆に、早めにお風呂に入れば、柔軟になった膀胱にたっぷりたまった尿を、寝る直前に出しきることができます。このため、夜中に作られる尿を十分ためられるようになり、頻尿が改善されるのです。
ではどのくらいの時間がよいのでしょうか。一般に、入浴後に作られる尿を寝る前に出しきるには、3〜4時間は必要といわれています。4時間とすれば、夜11時に寝る人は7時、10時に寝る人は6時に入るのがベストです。それから食事をして、少し水分をとったとしても、そのくらい時間が空いていれば、寝る前に排尿できるでしょう。
ただし入浴といっても、カラスの行水では効果がないので、十分体が温まるまで入らなければなりません。汗が出てくるくらい入れば、体が温まったといえます。体を温めるには、肩までつかったほうがよいという人や、半身浴のほうがよいという人がいます。しかし、どういう入り方にするかは、その人の好みでかまいません。
※この記事は『尿もれ・頻尿は自分で治せる!』内田耀和著(主婦の友社刊)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
※2023年2月26日に配信した記事を再編集しています。
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