「SKYキャッスル」度肝を抜かれるセレブのパーティーと美貌の妻たち。痛快キャラ勢揃いの1〜6話レビュー【韓国ドラマ】
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藤岡眞澄
「SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜」は、韓国のJTBCで2018年11月から放送されたテレビドラマ 。日本版が「スカイキャッスル」のタイトルで、2024年7月25日からテレビ朝日で日本版が放送されます。ゆうゆうtimeでは韓国版「SKYキャッスル」全36話を6回に分けてレビューをお届けします。まず1〜6話について。
※ネタバレを含みます
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まず初めにお断りを。このドラマ、一度見始めたら最後、止まらなくなります! 次から次へと事件が起きる展開に引き込まれ、誰か見るのを止めて、というくらい面白い。すぐ次が見たくなる中毒性は、韓国ドラマでの中でもトップクラス。視聴は時間に余裕のあるときがおすすめです。
物語の舞台は、名門私立ジュナム大学の初代理事長がソウル近郊の広大な敷地に建設した高級住宅街「SKYキャッスル」。住民以外の出入りを厳しく制限するゲーテッド・コミュニティで、豊かな自然に囲まれて立ち並ぶヨーロッパ調の大邸宅は、ジュナム大学関係者、それも医学部教授(医師)と判事・検事出身のロースクール教授の家族のみが住むことを許される。言わば、富と名誉、権力の象徴だ。
住宅街の名称「SKY」とは、韓国トップ3の最難関大学とされるソウル大学(S)、高麗(コリョ)大学(K)、延世(ヨンセ)大学(Y)のイニシャルを並べたもの。超学歴社会の韓国で上流に上り詰めるには、SKYでなければスタートラインにすら立てない、と言われるほどの別格だ。
だからこそ、SKYキャッスルの妻たちは、わが子を名門大学に合格させるため、ライバルを蹴落として成績トップに立たせるべく、教育に時間とお金を惜しみなく注ぎ込み、火花を散らす。
物語は、SKYキャッスルに暮らす4人の妻たちを軸に回っていく。その中心となるのが、整形外科医の夫と2人の娘とともに暮らすハン・ソジン(ヨム・ジョンア)。ご近所に住むイ・ミョンジュ(キム・ジョンナン)の一人息子ヨンジェ(ソン・ゴニ)が最難関のソウル医大に合格したことを知り、祝賀パーティーを計画する。
娘イェソ(キム・ヘユン)を夫と同じソウル医大に合格させるのが悲願のソジンにとって、その目的はミョンジュから医大合格の秘訣をトスしてもらうこと。努力の甲斐あって、息子を合格に導いたという入試コーディネーター(コーデ)が参加する最上位富裕層向け説明会の招待状を手に入れる。
そこに現れたのが、合格率100%を誇るコーデのキム・ジュヨン(キム・ソヒョン)。数十億ウォンという高額の授業料を気難し屋の義母に土下座して肩代わりしてもらってまで、ソジンは娘のために、キム先生とのコーデ契約にこぎつける。
ところが、幸福の絶頂にいるはずのミョンジュが、初雪の舞う夜に夫の猟銃で謎の自殺を遂げる。SKY妻たちの間に走る動揺。さらに、ミョンジュの夫は大学病院を退職。息子ヨンジェもソウル医大入学を辞退して消息を絶ち、豪邸からは家財道具が運び出される。
空き家に新住民としてやって来たのは、神経外科医の夫と一人息子のウジュ(チャニ)をもつ童話作家のイ・スイム(イ・テラン)。ウジュの教育については自主性に任せ、塾にも行かせていないというのに。娘と同じ進学校に共同首席で合格したと知り、ソジンは胸に波立つものを抑えきれない。
引っ越し早々、良識と正義感をあわせ持つスイムは、SKY妻たちの中で“浮いた”存在になっていく。