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「SKYキャッスル」純金を忍ばせた重箱に土下座……もはや悲壮感さえ漂わせるSKY妻たちに考えさせられる7〜12話レビュー【韓国ドラマ】

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藤岡眞澄

「SKYキャッスル〜上流階級の妻たち〜」は、韓国のJTBCで2018年11月から放送されたテレビドラマ 。日本版が「スカイキャッスル」のタイトルで、2024年7月25日から毎週木曜日、テレビ朝日で放送中です。ゆうゆうtimeでは韓国版「SKYキャッスル」全36話を6回のレビューに分けてお届けします。第2回は7〜12話について。
※ネタバレを含みます
画像提供:© Jcontentree corp & JTBC Content Hub Co., Ltd. all rights reserved.

▶️▶️1〜6話はこちら
「SKYキャッスル」度肝を抜かれるセレブのパーティーと美貌の妻たち。痛快キャラ勢揃いの1〜6話レビュー【韓国ドラマ】

わが子を名門大学、とりわけ医学部に合格させようと必死になるあまり、もはや悲壮感さえ漂わせるSKY妻たち。と同時に、セレブ夫たちが繰り広げる幼稚なマウント合戦、子どもたちの思春期エピソードも並行して描かれる7~12話。

それぞれの一挙手一投足が、韓国の学歴偏重社会をリアルに、時にコミカルに、時に狂気じみた姿で映し出す。

娘イェソ(キム・ヘユン)のソウル医大合格のためには、入試コーディネーター(コーデ)のキム先生にすがるしかない、と再び覚悟を決めたソジン(ヨム・ジョンア)。SKY妻仲間のスンヘ(ユン・セア)にコーデを横取りされまい、と、純金のインゴットを忍ばせた重箱(越後屋か!?)を付け届けたり、土下座してまで指導を乞う。

「万が一、不幸になっても、合格後に母親が自殺するような悲劇が起きても受け容れるか?」というコーデの重い問いかけに、涙目で首を縦に振るソジン。キム先生は、校内順位1位のイェソには2位の同級生ヘナ(キム・ボラ)がライバル、受験勝敗のカギと見定め、イェソを洗脳の沼へ誘い込んでいく。

ヘナはこのドラマがサスペンス展開に舵を切るキーパーソン。重病の母を抱え、貧困にあえぎながら、上流階級の人々の生態をその澄んだ瞳で射るように観察し、手玉にとる姿が印象的だ。

ヘナはドラマのキーパーソンとなっていく

ソジンがイェソにかかりきりになっている間、次女イェビン(イ・ジウォン)は塾仲間とコンビニで万引きしているところを、SKY妻のスイム(イ・テラン)に目撃される。だが、ソジンが裏から手を回したことで穏便にすまされ、正義感の強いスイムは釈然としない。

この、塾に通うイェビンたちのロケが行われたのは、韓国屈指の学習塾街・大峙洞(テチドン)。映像の背景には、夜の街をカバンを背負って歩く子どもたちの姿が写り込んでいる。大峙洞はわが子の学力向上を願う親たちにとって、受験の聖地とも言える場所だと言う。

一方、夫が勤める大学病院の出世競争でも、新入りのスイム夫に先を越されそうでイライラが募るソジン。「万引きはストレス解消のゲーム」と言い放ち、二度と娘に近寄るな、とスイムを突っぱねる。

家出をしたイェビンはヨンジェの日記を見ることに……

だが結局、家出をしたイェビンを受け止めたのはスイムだった。イェビンが母の引き出しから持ち出したタブレットで一緒にゲームをしようと開くと……。そこに現れたのは、ソウル医大合格後に失踪したヨンジェの日記。「復讐の日が来た……息子を自慢の種にするな。あんたたちとの縁はここまでだ」という衝撃の書き込みだった。

スイムは、ヨンジェの日記とソジンがコーデを一度、クビにしたことには関わりがあると気づく。そして、ヨンジェ一家に起きた悲劇の中心にいるのは、キム先生なのではないかと疑い始める。

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