私らしく生きる 50代からの大人世代へ

人気記事ランキング 連載・特集

【虎に翼】再婚の夫はすらりとした英国紳士ふう。星航一(岡田将生)のモデルとされる三淵乾太郎が、酒が入ると熱唱したのは?

公開日

更新日

鷹橋 忍

NHK朝ドラ『虎に翼』の登場人物のモデルが気になっている方、多いのではないでしょうか。作家 鷹橋 忍さんが、その実在モデルと思われる人物をひも解きます。第3回は、岡田将生さんが演じる星航一のモデルについて。

★最新の「虎に翼」レビューは★
【虎に翼】寅子(伊藤沙莉)3度目の恋 「ん?」となった2箇所とは?寅ちゃんは“恋愛脳”になっていたのか

今回は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』で、伊藤沙莉さんが演じる主人公・猪爪寅子の再婚相手である、岡田将生さんが演じる星航一のモデルではないかといわれる人物を、ご紹介したいと思います。

父は、初代最高裁判所長官

星航一のモデルといわれているのは、三淵乾太郎です。
三淵乾太郎は、明治39年(1906)12月3日、福島県会津若松市新横町で生まれました(財団法人法曹会『司法大観』昭和42年(1967)1月1日現在)。

猪爪寅子のモデル・三淵嘉子よりも、8歳年上となります。

ドラマの星航一の父親・平田満さんが演じた星朋彦と同じく、乾太郎の父・三淵忠彦も初代最高裁判所長官です。

沢村一樹さん演じるライアンこと久藤頼安のモデルと同期?

乾太郎は、沢村一樹さん演じるライアンこと久藤頼安のモデルといわれる内藤頼博と同期です。

大日本法曹大観編纂会編『大日本法曹大観』によれば、乾太郎は昭和5年(1930)に高等試験司法科試験(現在の司法試験の前身 )に合格し、昭和6年(1931)3月に東京帝国大学法学部 を卒業しています。

昭和7年(1932)に裁判官となり、水戸地方裁判所や東京地方裁判所の勤務を経て、昭和17年(1942)に司法研究所の事務官に転じ、昭和19年(1944)には領事として北京に在勤したといいます(人事興信所編『人事興信録 第21版 下』)。

猪爪寅子のモデル・三淵嘉子(旧姓「武藤」、最初の結婚後「和田」、再婚後「三淵」)と結婚した時には、最高裁判所の調査官でした。

三淵嘉子との再婚

ドラマの猪爪寅子の最初の夫・仲野太賀さんが演じた佐田優三も亡くなっていますが、三淵嘉子の夫・和田芳夫も出征し、昭和21年(1946)5月に、長崎で戦病死しています。

寅子と優三の間には娘・佐田優未が生まれていますが、嘉子と芳夫の間に誕生したのは、和田芳武という息子です。

一方、乾太郎も昭和30年(1955)に、ドラマの星航一と同じように、妻と死別しています。
乾太郎と前妻の間には、長女・那珂、次女・奈都、三女・麻都、長男・力の三女一男が生まれています。

乾太郎と嘉子は、昭和31年(1956)8月に再婚しました。
乾太郎は50歳、嘉子は41歳の時のことです。

PICK UP 編集部ピックアップ